当サイトでは、SoftBank Airで動画がちゃんと観れるか検証シリーズと勝手に称して、様々なネット動画サービス(VOD)の視聴テストをしてきました。この記事はそのまとめです。
SoftBank Airは固定回線ではなく、スマホと同じモバイル回線を利用したWi-Fiサービスなので、速度面に不安を持っている人が多いです。私も最初はそうでした。
ただ最初にざっくり結論を言ってしまうと、私の環境下では十分な速度が出ており、動画サービスも一通り問題なく視聴できています。ただ、動画サービスによっては画質が落ちたりするシーンもあったのも事実……といった感じですね。
この記事では、
- SoftBank Airの実際のスペック(速度)
- 動画サービス(VOD)ごとの総評
をまとめていきます。
ソフトバンクエアーのスペック|通信速度は実際どのくらい?
現在の最新Airターミナル3(写真のWi-Fiルーター)は、仕様上の通信速度は下り最大350Mbpsまで進化しました。これはあくまで理論値ですが、SoftBank Airのスペックは年々バージョンアップしています。
とはいえ、SoftBank Airはあくまでモバイル回線を利用したサービスなので、しっかり工事をして線を引いてくる光回線より通信品質は劣ります。
で、実際にSoftBank Airでどの程度の通信速度が出るのか?
【速度テスト】朝〜夕方は下り30〜50Mbpsほど。夜間は10Mbps前後に低下する
下記は、つい先日書いた「U-NEXTの検証記事」で計測した速度テストです。
<朝8時>
<昼12時>
<夕方17時>
<夜20時>
- 【朝8時】下り58.9Mbps/上り7.85Mbps/Ping33ms
- 【昼12時】下り62.9Mbps/上り6.93Mbps/Ping28ms
- 【夕方17時】下り52.6Mbps/上り7.56Mbps/Ping23ms
- 【夜20時】下り9.59Mbps/上り7.09Mbps/Ping23ms
ご覧の通り、一通り優秀な速度が出ていますね。ただ、もちろん速度テストの数値は計測するごとに変わります。
私は当サイトで10回以上SoftBank Airの速度テストをしていますが、概ねの速度目安としては以下の感じです。
SoftBank Airの速度目安
- 朝〜夕方(夜間以外):下り30〜60Mbps
- 夜間(20時以降):下り8〜20Mbps
※あくまで私のエリア・環境下で計測した速度です
「SoftBank Airは夜間に速度低下しがち」と評判がありましたが、これは事実です。夜間になると下り10Mbps前後くらいに速度低下することは多いです。
SoftBank Airのようなモバイル回線サービスは、ユーザーの混むほど混雑して速度が遅くなりやすい仕組み。夜間になるとネットする人が増えるため遅くなりやすいわけですね。
とはいえ、下り8〜10Mbpsも出ればネットサーフィンはもちろん動画視聴も問題ないレベルだと思っていいです。
参考【レビュー検証】SoftBank Airは速度が遅い?評判が割れる理由
【注意】SoftBank Airの速度はエリアによって大きく変わる!
ただ注意点があります。
SoftBank Airはモバイル回線サービスなので、地域エリアによって通信品質(速度や安定度)が大きく変わる性質があります。
上記の速度結果は、あくまで私のエリアでの速度なので、あなたのエリアで同レベルの速度が出るかはわかりません。
なのでまず、自分の住所がSoftBank Airのエリア圏内かどうかを必ず確認してください。
エリア情報は、SoftBank Airの公式サイト内の「住所別下り最大速度情報」というページで確認できます。
右の「対応速度」というのはSoftBank Airがそのエリアで出せる最大速度です。つまり、これらのエリアならSoftBank Airで最大261〜962Mbps(※)の速度が出せるということです。
ちなみに私が上記で速度テストしたエリアは「261Mbps」のエリアです。
逆に、ここに掲載されていないエリアでは、最大速度が、下り最大175Mbps/165Mbps/112.5Mbps/110Mbpsにまで落ちることが公式に明記されています。
結論を言うと、このエリアに載っていない市町村に住んでいる場合はSoftBank Airは諦めた方がいいです。動画はおろか、ネットサーフィンすらストレスが溜まるレベルの可能性があります。
下記の公式サイトで必ずエリアをチェックしておいてください。
参考記事SoftBank Airのエリアを確認する方法。自宅が対象エリア外の対策まで
SoftBank Airで視聴できるか検証してきたネット動画サービス(VOD)
1. YouTube
はい、まずはみんな大好きYouTube。
おそらくほとんどの人は利用する動画サービスの王者でしょう。
YouTube視聴に必要な通信速度
Youtube動画は、画質によって必要な速度が変わります。
再生開始時は、通信速度に応じた画質が自動で適用されるシステムです。速度が遅いほど低画質再生になり、速度が早ければ高画質再生が可能になります(手動で画質を切り替え可能)。
画質ごとの必要速度は、おおよその目安ですが下記の通り。
画質レベルと必要速度
- 144p:0.2Mbps ←最低画質
- 240p:0.3Mbps
- 360p:0.5Mbps
- 480p:1Mbps ←標準画質
- 720p:2Mbps
- 1080p:3〜5Mbps ←高画質
※一応、YouTube公式のシステム要件では、「500kbps以上のネット接続」と記載あり。
YouTubeの視聴テスト結果
視聴テスト結果
- 朝〜昼はフルHD画質(1080p)で快適視聴できる
- 夕方〜夜はフルHD画質(1080p)だと厳しいが、720pの高画質で余裕
1日通して、最低でも720pの高画質で視聴できました。
朝や昼過ぎまでの回線が空いている時間帯だとフルHD画質でも快適に再生できるのはグッド。ただ、夕方過ぎになるとさすがに速度低下してくるので、フルHDで見ようとするとタイムラインが読み込みに度々追いついてしまい「読み込み中」が結構頻発してくる感じ。
YouTube動画でそこまで高画質を求めている人は多くないと思うので、720p画質まで快適再生できれば合格点ではないでしょうか。
SoftBak Air × YouTubeの詳しいレビュー記事はこちら
2. Amazonプライムビデオ
Amazonプライム会員ならお世話になっている人がおおいであろう「Amazonプライムビデオ」。最近はオリジナルのドラマや番組も充実してきましたね。
Amazonプライムビデオ視聴に必要な速度
公式では推奨速度について「HDR画質では15Mbps以上」の速度が必要としか書いていません。
HDR画質はHDの4倍綺麗な画質ですが、実際のところHDR画質の動画コンテンツはまだほとんどラインナップにないので気にしなくて良し。概ねほとんどの動画がHD〜フルHD画質の範囲です。
HD〜フルHDの推奨速度は明記されていないですが、他サービスを参考にするとおよそ下り3〜5Mbpsくらいだと予想できます。
Amazonプライムビデオの視聴テスト結果
視聴テスト結果
- 1日通してHD画質での視聴は可能。
- フルHD画質で再生される時もたまにあるが、基本厳しい
基本的にずっとHDの高画質で再生できました。お昼時の回線が空いているときはフルHD(1080p)で再生されるときもありますが、基本的にはHD画質です。
ちなみに、Amazonプライムビデオは速度合わせて画質は自動設定です。時間表示の横に画質が表示されているので分かりやすいですね。
SoftBak Air × Amazonプライムビデオの詳しいレビュー記事はこちら
3. Hulu(フールー)
VODの中でもトップクラスの人気を誇る「Hulu(フールー)」。日テレ系のドラマの見逃し配信を行なっているので、ドラマ好きにも人気です。
Hulu視聴に必要な速度
Huluでは、視聴に必要な下り速度が公式サイトに明記されています。
パソコン | 6Mbps以上 |
スマートフォン・タブレット | 3Mbps以上 |
テレビ、ゲーム機など | 6Mbps以上 |
公式HPHulu(ヘルプページ)
Huluの視聴テスト結果
視聴テスト結果
- 1日通して「最高」の画質での視聴が可能
Huluは1日通して最高レベルの画質で問題なく視聴可能でした。
Huluの動画は、下記のように画質が区分されています。
画質 | 1GBで視聴できる分数(スマホの場合) |
推奨 | (自動で画質が最高~低へ変わる) |
最高 | 25分 |
高 | 30分 |
中 | 60分 |
低 | 150分 |
「推奨」は、自動で画質が最適な状態に調整されるモードですね。
視聴テストでは手動で画質「最高」に設定して視聴しましたが、1日それで問題ありませんでした。
SoftBak Air × Huluの詳しいレビュー記事はこちら
4. Netflix(ネットフリックス)
個人的にコンテンツのクオリティではNo1だと思っているのがNetflix。オリジナルドラマとかも面白いですが、ドキュメンタリー系がレベル高くて好きです。
Netflix視聴に必要な速度
Netflixの動画は、再生に必要な速度が公式に明記されています。
ブロードバンド接続に必要な最低速度 | 0.5Mbps |
ブロードバンド接続に推奨される速度 | 1.5Mbps |
SD画質(480p、DVD程度)の推奨速度 | 3Mbps |
HD画質(720p、地デジ程度)の推奨速度 | 5Mbps |
UHD画質(4K) | 25Mbps |
動画を再生するだけなら0.5Mbpsあれば十分ですが、画質が上がるごとに必要速度も上がっていきます。
ヘビーユーザーの私としては、HD画質で再生できれば十分なので必要速度は下り5Mbpsですね。
Netflixの視聴テスト結果
視聴テスト結果
- 1日通してHD画質での視聴が可能
- 夕方のみ再生までに5秒くらいかかる程度のもたつき(偶然かも?)
HD画質(720p)で余裕で視聴できました。再生までの読み込みに多少時間かかったシーン(といっても5秒くらい)がありましたが許容範囲でしょう。
SoftBak Air × Netflixの詳しいレビュー記事はこちら
5. U-NEXT(ユーネクスト)
アニメがかなり充実している「U-NEXT」。こちらも国内でトップを争うVODサービスの一角です。
U-NEXT視聴に必要な速度
標準画質 | 1.5Mbps以上 |
高画質 | 3Mbps以上 |
公式HPU-NEXT
最低1.5Mbps出ていれば標準画質で再生可能。高画質でもわずか3Mbpsあれば再生できます。この推奨速度は、ここまで紹介した動画サービスに比較してもかなり低いですね。
競合他社だと高画質(HD)再生の推奨速度5〜6Mbpsなので、U-NEXTの3Mbpsは半分の速度で視聴可能ということです。
U-NEXTの視聴テスト結果
視聴テスト結果
- 1日通して高画質での視聴が可能
U-NEXTも1日通して高画質での視聴ができました。
ちなみに、U-NEXTの画質設定は下記の通り。
- 自動
- 最低画質(1GBあたり12時間)
- 低画質(1GBあたり4.5時間)
- 高画質(1GBあたり0.5時間)
高画質に手動設定して問題なく再生できましたが、自動設定にしても高画質が適用されるレベルだと思います。
SoftBak Air × U-NEXTの詳しいレビュー記事はこちら
6. TSUTAYA TV
TSUTAYAプレミアム会員なら特典として利用できる「TSUTAYA TV」(もちろん、単独で契約も可能)。最近はTSUTAYAリアル店舗にわざわざDVD借りに行くことなくなりましたよね。
TSUTAYA TV視聴に必要な速度
SD動画 | 下り1.5Mbps |
HD動画 | 下り6Mbps・推奨8Mbps |
HD画質で推奨8Mbpsというのは今回紹介した動画サービスの中でも高い数字ですね。SoftBank Airは夜間に8Mbpsくらいまで下がること結構あるので、若干の心配が胸をよぎります。
しかも、TSUTAYA TVはテレビでないとHD動画を視聴できません。スマホやタブレットやPCはHD非対応です。
TSUTAYA TVの視聴テスト結果
視聴テスト結果
- 1日通して高画質での視聴が可能
- が、たぶんHDではなくSD画質
スマホ(iPhone XS MAX)で検証したのですが、一応1日通して「高画質」の設定で視聴できました。ただ、スマホはHD動画非対応なので、たぶんHDではなく1個下のSD画質で再生されてるんですよね……。
とはいえ、スマホで見るぶんには十分綺麗な映像でしたよ。
SoftBak Air × TSUTAYA TVの詳しいレビュー記事はこちら
7. dTV
ドコモ運営の「dTV」は、新しくフィットネスチャンネルが開設されて女性ユーザーが増えていますね。自宅でタブレットでエクササイズ動画見ながら運動しましょう。
dTV視聴に必要な速度
dTVについては、推奨速度について公式な明記がありません。
画質については、以下の4段階に変更できるようになっていて↓
- 自動
- HD
- すごくきれい
- きれい
最高でHDっぽいので、他サービスのHD再生推奨速度を参考にすれば下り3〜6Mbpsくらい出せれば問題なさそうです。
dTVの視聴テスト結果
視聴テスト結果
- 1日通してHD画質での視聴が可能
dTVについては、全くと言っていいほど問題がありませんでした。1日通して「ん?」となることすらありません。夜でも再生・読み込みともに快適そのものでした。
SoftBak Air × dTVの詳しいレビュー記事はこちら
8. Abema TV(アベマTV)
サイバーエージェントが運営するネットTV局「Abema TV」。地上波では放送できないような攻めた企画や番組も多いので、個人的には結構応援しています(赤字垂れ流し中のようですが……)
AbemaTV視聴に必要な速度
Abema TVの推奨速度は公式には明記されていません。ただ、スマホ視聴が前提で設計されているはずで、「通信節約モード」まで用意されているので、そこまで速度のハードルは高くないはず。
AbemaTVの視聴テスト結果
視聴テスト結果
- 1日通してスマホ視聴なら問題なし
- Fire TVを使ってテレビ視聴すると動画が途中で止まること数回
まず、スマホで視聴する分には快適でした。
Abemaはどうも再生開始直後は低画質でスタートする仕様っぽいですが、通信の安定が確認でき次第すぐに高画質に切り替わります。高画質は本当に綺麗で、地上波テレビ見てるのと変わらないくらいです。
ただ、FireTVを使ってテレビで視聴しようとすると、夜間に動画が止まることが数回あり。恐らくSoftBank Airの電波がテレビ電波の干渉を受けて不安定になっているのかも……?
SoftBak Air × AbemaTVの詳しいレビュー記事はこちら
ソフトバンクエアーでのネット動画視聴の検証まとめ
「SoftBank Airは速度が遅いらしいから動画とか観れないんじゃ……」
と不安に思っている人多いかもしれませんが、実際に私が試した結果、全ての動画サービスで普通にHD以上の高画質で再生できました。一言でまとめると「動画再生くらいは余裕」です。
ただ、これはあくまで私の通信環境下でのパフォーマンス結果です。
最初に言った通り、SoftBank Airはエリアと環境によって速度が大きく変わります。つまり誰にでも同じ結果になることはありません。
契約を検討する際には、必ず公式サイトで自宅地域がエリア情報に掲載されているかチェックしてください。
【申し込み前に】SoftBank Airの基本情報をおさらい
SoftBank Airに最新5Gモデル「Airターミナル5」が登場!
今まではAirターミナル4(下り最大612Mbps)が最新モデルでしたが、現在ついに最新5GモデルのAirターミナル5が登場しました。
5Gモデル「Airターミナル5」の最大の特徴は、
- 下り最大2.1GBpsという超高速
- (まだ提供エリアは少ない…)
下り最大2.1Gbpsというのは、もはや光回線のレベルの速度です。文字通り今までとはケタ(メガ→ギガ)が変わりました。
あくまで「下り最大速度」というのは理論値(理論上可能な速度でありベストエフォート)なので、実際に家で使って2.1GBpsが出るわけではありません。ただ、さすがに今までのAirターミナル4よりは平均して高速が出せます。
一つ注意点として、5Gモデル(Airターミナル5)はまだ提供エリア=使えるエリアがかなり少ないです。
下記の公式サイトで5Gの対象エリアを確認できるので、5G検討してる人は自分の住所が対象エリアに記載されているか必ず確認してください。
ソフトバンク Airの月額料金
上記の最新Airターミナル5とAirターミナル4で月額料金が変わります(最新Airターミナル5の方が少し高い)。ただ、最新Airターミナル5はまだ提供エリアが少ないので、下記では従来のAirターミナル4の料金を記載します
ソフトバンクAirの月額料金は、Airターミナルを「レンタル」するか「購入」するかで変わってきます。
レンタルした場合の購入料金
※購入の場合は分割回数(12回/24回/36回/48回)によって月ごとの支払額が変わるので、詳細はSoftBank Air公式サイトのシミュレーションを確認してください。
※事務手数料3300円が必要です
※SoftBank Air の契約期間は2年間(SoftBank Air の課金開始日の属する月を1ヵ月目として、24ヵ月目の末日まで)です。解約の申し出がない場合は、更に2年間を契約期間として更新します。契約期間満了の月以外で解約した場合、9,500円の解除料が必要です。
ソフトバンクAirは8日以内なら無料で返却可能。お試し利用してみるのが最も確実
ここまで色々説明して最後は身も蓋もないですが、1番確実なのは実際に使ってみることです。
SoftBank Airは本当にエリアや環境で天と地ほど変わるので、使ってみて判断するのが一番話が早いし確実です。
先にちょろっと言いましたが、ソフトバンクAirは契約日から8日以内なら無料で契約解除・返却が可能です。
必ず