ソフトバンクの「置くだけWi-Fi」と呼ばれる「SoftBank Air(ソフトバンクエアー)」は、屋外を飛んでいる電波をキャッチして室内に広げる無線Wi-Fiなので、
ルーターとなる「Airターミナル」の置き場所によって通信速度や安定度が変化することがあります。
もし今、SoftBank Airの速度がどうも遅い……と感じていたら、もしかするとAirターミナルの置き場所を変えるだけで多少は改善するかもしれません。
まず結論から言ってしまうと、
SoftBank Airは窓際に設置するのがベストです。
実際に私の家のSoftBank Airで速度も測ってみたので、みていきましょう!
ソフトバンクエアー(Airターミナル)は窓際に置くのがベスト
部屋の奥深くに置くよりは、当然ながら窓に近い場所の方が電波をキャッチしやすいです。
私は普段から窓際のデスク付近に設置していますが、実際の通信速度はこんな感じです↓
<朝8時>
<昼12時>
<夕方17時>
<夜20時>
- 【朝8時】下り83.6Mbps/上り6.02Mbps/Ping31ms
- 【昼12時】下り45.8Mbps/上り6.89Mbps/Ping28ms
- 【夕方17時】下り98.1Mbps/上り7.38Mbps/Ping29ms
- 【夜20時】下り9.52Mbps/上り7.43Mbps/Ping33ms
正直これはかなり良い方ですね。日によって結構変わるのですが、朝〜夕方までは大体下り30〜80Mbpsくらいは出ています。
ただし、SoftBank Airは夜間から(大体20時くらいから)速度低下しやすいので、夜20時になると下り9Mbpsまで下がっていますね。夜は大体10Mbps弱くらいまで落ちてしまいます。
それでも、下り10Mbps前後も出れば大抵のことは問題なくこなせるレベルです。
ネットサーフィンはもちろん、オンラインゲームや動画視聴もほとんど問題なくこなせています。その辺は下記記事でも徹底的に検証しているので、気になるひとは読んでみてください。
リンク≫SoftBank Air(ソフトバンクエアー)公式サイトへ移動する
ちゃんと速度が出るエリアで使っていれば、置き場所とかさほど関係なく速度は出ます
戸建一軒家(1階/2階または別の部屋)でドアや天井など障害物を挟んでSoftBank Air(ソフトバンクエアー)設置すると速度は落ちる
続いて、SoftBank Air(ソフトバンクエアー)を別室においた場合も検証してみました。
正確にいうと、ドアや天井など「障害物」を挟んで設置したケースです。
Webサイトを見たり動画視聴くらいはできますが、オンラインゲームくらいになると厳しくなります。
というのも、SoftBank Airは電波を使ったWi-Fiなので障害物に弱く、例えばAirターミナルを1階において2階の部屋で通信したり、リビングに置いて別の部屋で通信したりすると、壁や天井が障害物となって通信レベルが下がるからです。
実際に、うちの実家(戸建)にSoftBank Airを持って帰って検証してきました。
1階にSoftBank Air(ソフトバンクエアー)を置いて2階で通信した時の速度・使用感
まずは、SoftBank Airを1階に設置して、2階で通信したケースを検証してみました。
天井という障害物を挟んだ結果の速度がこちら↓
<朝8時>
<昼12時>
<夕方17時>
<夜20時>
- 【朝8時】下り21.8Mbps/上り2.93Mbps/Ping42ms
- 【昼12時】下り15.7Mbps/上り2.60Mbps/Ping44ms
- 【夕方17時】下り26.3Mbps/上り2.64Mbps/Ping43ms
- 【夜20時】下り9.09Mbps/上り6.81Mbps/Ping42ms
ご覧の通り、窓際に置いた時の速度テストに比べると下り速度もかなり落ちています。
とはいえ、下り10Mbpsも出れば普通にネットしたり動画視聴くらいなら問題なくできました。ただし、動画再生は画質が480pくらいまで下がったので、高画質で動画見たい人にはややストレスかも。
厳しかったのはオンラインゲームです。
上記の速度数値をみると、応答速度を示す「ping」が跳ね上がっているのが分かります。Pingはゲームプレイの「サクサク感」に影響する数値で、数値が低いほどサクサク快適にゲームができます。
窓際で速度テストしたときはPing20ms台だったのが、2階で通信するとPing40ms台まで跳ね上がりしました。
実際にプレイしてみても、オンラインゲームは動作が体感的にも重くなるのでちょっと厳しい印象…。
Airターミナルを1階に置いた状態で、2階でスマブラをプレイしましたが、やはり全体的にキャラの動きが重く感じます。
時間帯によっては気にならない程度にプレイできましたが、まぁ快適とは言い難いですね。オンラインゲーマーの人はちょっと1階/2階で使う場合はちょっと注意。
Airターミナル1階/2階で通信結果まとめ
- 速度的には思ったより低下しない。下り9〜21Mbps
- 普通のネットサーフィンは問題なし
- 応答速度が遅い(Ping値が高い)ので、オンラインゲームは重くなることがある
- 動画は夜間に画質が480pまで下がるが視聴だけなら問題なし
- 5Gだと接続が切れることがあるので、2Gで接続しないといけない
隣の部屋にSoftBank Air(ソフトバンクエアー)を置いたときの速度・使用感
続いて、壁やドアを挟んで隣の部屋にSoftBank Airを設置した場合の速度がこちら↓
<朝8時>
<昼12時>
<夕方17時>
<夜20時>
- 【朝8時】下り53.1Mbps/上り3.76Mbps/Ping27ms
- 【昼12時】下り49.0Mbps/上り3.97Mbps/Ping28ms
- 【夕方17時】下り49.6Mbps/上り3.46Mbps/Ping30ms
- 【夜20時】下り5.01Mbps/上り3.54Mbps/Ping27ms
ご覧の通り、通信速度としては予想以上の速さが出ているように思えます。窓際に置いた時よりは遅いものの、1階/2階での通信よりはだいぶ速いですね。
しかし、実際の使用感としてはかなり悪かったです。
ネットサーフィンはまぁ普通にできます。YouTube動画も夜間に画質が480pに落ちる程度でまぁ見れます。
が、オンラインゲームはやはりかなり厳しいです。
Airターミナルを置いた同じ階の別の部屋でスマブラをしてみましたが、結果は散々でした。
1階/2階のときよりも明らかに重く、ラグも頻繁に発生し、しまいには通信エラーで強制終了になる場面も……。天井よりも横の壁の方が電波は通りにくいのかもしれません……。
Airターミナルを隣の部屋に置いた結果まとめ
- 速度的にはほとんど変化なし。夜間は下り5Mbpsまで下がるが他は50Mbpsと絶好調
- 普通のネットサーフィンは問題なし
- オンラインゲームは重い・ラグの発生・通信エラーで強制終了など諦めモード
- 動画は夜間に画質が480pまで下がるが視聴だけなら問題なし
戸建や別室で使うならSoftBank Airより光回線(ソフトバンク光)を検討した方がいい
結論として、やはりドアや壁や天井など大きな障害物を挟んでSoftBank Airを設置するとオンラインゲームは厳しいです。動画視聴なら画質にこだわらなければ大丈夫ですが、高画質で観ようとするとやや厳しくなります。
なので、とくに戸建のような広い家で使用するのであれば、回線工事をして光回線(
SoftBank光
ソフトバンクであれば、
SoftBank光
光回線はしっかり開通工事をして屋内まで回線を引いてくるので、通信速度の速さや安定度はケチ違いです。
ソフトバンク光のオンラインゲーム検証も下記記事でしていますが、通信速度は下り100Mbps以上出るレベルなので全く問題ありません。
詳細
SoftBank光
月額料金は集合住宅か戸建かで変わりますが、ソフトバンクAirとそこまで変わるレベルでもないです。
ソフトバンク光のデメリットとしては、開通工事(また解約の際は撤去工事)が必要なことですね。ネットが使えるまでに時間かかりますし、業者を家に招くなどの手間もあります。
ただし、すでに今フレッツ光を使っている人(工事済みの人)は、工事不要でソフトバンク光の乗り換え可能です
通信速度でいうとやはり光回線より上はないので、ゲーマーレベルで速度が必要ならやはり面倒な工事をしてでも光回線にしておいた方が後々後悔しなくなります。
そのほか、SoftBank Air(ソフトバンクエアー)を置くのに避けた方がいい場所
家具・家電など障害物の後ろ
基本的に障害物はない方がいいです。窓 → Airターミナル → 通信機器の間に障害物がこないような配置にするのがベストですね。
家具とかもない方がいいですが、より気をつけるべきは家電製品ですね。家電が発する電磁波とか電波とかがSoftBank Airの電波に干渉してしまいます。
電子レンジ使用中
家電の中でも最も電波干渉を起こしやすいのが電子レンジです。
SoftBank Airは2.4GHz帯という周波数を使っているのですが、電子レンジも同じ2.4GHz帯の電磁波を発する機器のため、無線LAN(SoftBank Air)の電波に干渉してしまいます。
電子レンジの電磁波は壁も突き抜けて周囲10m以上に届くとも言われるので、電子レンジについては正直置き場所の問題ではないですが、レンジ使用中に通信が不安定になるという知識は知っておきましょう。
ただし、SoftBank Airの場合は電子レンジの干渉を回避する方法があります。
それは、2.4GHz帯の周波数ではなく5G(5GHz帯)の周波数を使うことです。
SoftBank Airは2G(2.4GHz帯)と5G(5GHz帯)の2種類の周波数を使える
SoftBank Airは「2G(2.4GHz)」と「5G(5GHz帯)」という2つの周波数帯を使うことができます。
これは接続する際に好きな方を選ぶことができます。
Wi-Fi接続するときに、上画像のように末尾に「-5G」と「-2G」で区別されています。
5Gと2Gを比較すると、5Gの方が新しい規格で通信速度が速いです。また前述した電子レンジの干渉も受けないので、基本的には5Gで接続しておいて問題はありません。
ただし、5Gは高速な反面、障害物に弱いという弱点があります。Airターミナルと接続機器(今回はiPhone)の間にドアや家具、床や壁などの障害物があると電波が届きにくくなるので注意しましょう。
2Gと5Gの特徴をざっくり比較すると以下の通りです。
2Gと5Gの違い
- 【2G(2.4GHz帯)】
→速度は普通だが、障害物に強く電波も遠くまで届く。しかし周りの機器の電波干渉を受けやすい。 - 【5G(5GHz帯)】
→ 速度は早いが、障害物に弱く通信距離が遠くなったりすると不安定になる。周囲の機器の電波干渉には強い
より詳しくは下記記事に書いているので、参考にしてください。
リンク≫SoftBank Air(ソフトバンクエアー)公式サイトへ移動する
なんだかんだ言って、SoftBank Air(ソフトバンクエアー)の通信速度は「エリア」が全て
最後にぶっちゃけてしまうと、Airターミナルの置き場所くらいでの変化は、あっても多少は「マシになる」程度です。
エリアとは、利用する地域のことですね。
SoftBank Airはスマホと同じモバイル回線を利用したサービスなので、電波が届きやすい地域/届きにくいエリアや、ユーザーが多く混雑しているエリア/空いているエリアがあります。
都会なのか田舎なのか、高いビルの密集地かそうでないか、基地局から遠いか近いか、などなど。
こうした大局的なエリア環境の差が圧倒的に多いので、そもそもSoftBank Airが全然遅すぎて使えない!!という人は、設置場所どうこうではなく、そもそものエリアが悪いという場合がほとんどです。
思い当たる人は、今いちど自分の住所がSoftBank Airのエリア圏内かどうかを必ず確認してください。
エリア情報は、SoftBank Air
リンク≫SoftBank Air(ソフトバンクエアー)公式サイトでエリア情報を見る
右の「対応速度」というのはSoftBank Airがそのエリアで出せる最大速度。つまり、これらのエリアならSoftBank Airで最大261Mbps(ほぼ最大スペック)の速度が出せるということです。
逆に、ここに掲載されていないエリアでは最大速度が大きく落ちることが公式に明記されています。
SoftBank Air提供エリアで、上記に記載のない地域は、下り最大175Mbps/165Mbps/112.5Mbps/110Mbpsを提供しております。
ひとまず、このエリアに載っていない市町村に住んでいる場合はSoftBank Airは諦めた方がいいです。Airターミナルの置き場所うんぬん以前の問題なので。
意外とエリア確認しないで契約しちゃう人も多いので、自分のエリアわかっていない人は確認しておきましょう。
参考記事SoftBank Airのエリアを確認する方法。自宅が対象エリア外の対策まで
また、同エリア内にSoftBank Airを使っているユーザーがどれだけいるかによっても速度は変わってきます。当然ユーザーが多いほど回線が渋滞しやすくなって速度低下しがちになります。
SoftBank Airのような無線Wi-Fiサービスは本当に外的環境によって速度が揺れます。なので最初に窓際に設置してみて遅いようだったら、そこはもう「遅いエリアだ」と諦めた方が良いかもしれません。
速度さえちゃんと出るエリアなら、工事もいらないし手軽で良いサービスなんですけどね……
SoftBank Airの基本情報をおさらい
SoftBank Airに最新5Gモデル「Airターミナル5」が登場!
今まではAirターミナル4(下り最大612Mbps)が最新モデルでしたが、現在ついに最新5GモデルのAirターミナル5が登場しました。
5Gモデル「Airターミナル5」の最大の特徴は、
- 下り最大2.1GBpsという超高速
- (まだ提供エリアは少ない…)
下り最大2.1Gbpsというのは、もはや光回線のレベルの速度です。文字通り今までとはケタ(メガ→ギガ)が変わりました。
あくまで「下り最大速度」というのは理論値(理論上可能な速度でありベストエフォート)なので、実際に家で使って2.1GBpsが出るわけではありません。ただ、さすがに今までのAirターミナル4よりは平均して高速が出せます。
一つ注意点として、5Gモデル(Airターミナル5)はまだ提供エリア=使えるエリアがかなり少ないです。
下記の公式サイトで5Gの対象エリアを確認できるので、5G検討してる人は自分の住所が対象エリアに記載されているか必ず確認してください。
ソフトバンク Airの月額料金
上記の最新Airターミナル5とAirターミナル4で月額料金が変わります(最新Airターミナル5の方が少し高い)。ただ、最新Airターミナル5はまだ提供エリアが少ないので、下記では従来のAirターミナル4の料金を記載します
ソフトバンクAirの月額料金は、Airターミナルを「レンタル」するか「購入」するかで変わってきます。
レンタルした場合の購入料金
※購入の場合は分割回数(12回/24回/36回/48回)によって月ごとの支払額が変わるので、詳細はSoftBank Air公式サイトのシミュレーションを確認してください。
※事務手数料3300円が必要です
※SoftBank Air の契約期間は2年間(SoftBank Air の課金開始日の属する月を1ヵ月目として、24ヵ月目の末日まで)です。解約の申し出がない場合は、更に2年間を契約期間として更新します。契約期間満了の月以外で解約した場合、9,500円の解除料が必要です。
ソフトバンクAirは8日以内なら無料で返却可能。お試し利用してみるのが最も確実
ここまで色々説明して最後は身も蓋もないですが、1番確実なのは実際に使ってみることです。
SoftBank Airは本当にエリアや環境で天と地ほど変わるので、使ってみて判断するのが一番話が早いし確実です。
先にちょろっと言いましたが、ソフトバンクAirは契約日から8日以内なら無料で契約解除・返却が可能です。
必ず