ソフトバンクの”置くだけWi-Fi”「SoftBank Air(ソフトバンクエアー)」は工事不要で使えるお手軽Wi-Fiとして人気がありますが、ライト(手軽)なだけに通信速度は光回線より遅くなるという側面もあります。
そこで今回試したいのが、
SoftBank Airの速度・スペックで動画投稿はできるかどうか?
私も趣味でちょこちょことYouTubeに動画投稿しているのですが、最近はYouTuber人気で動画配信をはじめる人が非常に増えてきました。
動画などのファイルを投稿つまり「アップロード」する場合、普段ネットをみたり動画を見たりするときの「ダウンロード」とは違い、よりスペックにシビアな「アップロード速度(上り速度)」が求められます。
しかも最近の動画はフルHD以上で容量が大きくなっているので、快適に動画アップロードするにはそれなりの速度が必要です・・・。
投稿できないわけではないものの、アップロードにはかなりの時間がかかりました・・・。
下記で詳しく検証結果をまとめていきます。
SoftBank Airの通信速度テスト|動画投稿にはアップロード速度(上り速度)が重要
まずは、SoftBank Air(ソフトバンクエアー)の通信速度が実際にどれくらいなのか? という点を速度テストで検証してみます。
ちなみに、動画を投稿するときにはダウンロード速度(下り速度)ではなく、アップロード速度(上り速度)が重要になってきます。
時間帯別の速度テスト結果
<朝8時>
<昼12時>
<夕方17時>
<夜20時>
- 【朝8時】下り63.6Mbps/上り3.84Mbps
- 【昼12時】下り50.6Mbps/上り2.83Mbps
- 【夕方5時】下り47.8Mbps/上り2.57Mbps
- 【夜8時】下り5.98Mbps/上り2.80Mbps
まず下り速度でいうと、朝から夕方までは概ね下り50〜60Mbpsほど出ているので文句なしの速度です。これだけ出れば動画視聴やオンラインゲームもこなせます。
SoftBank Airは夜間に回線混雑しやすい(=速度低下しやすい)ですが、それでも下り6Mbpsほど出ていればネットをする上ではさほど問題ないでしょう。
動画投稿で重要となるアップロード速度(上り速度)はというと、平均すると上り3Mbps前後。これはお世辞にも速いとはいえません。
後述しますが、動画の投稿自体はできるも、アップロードにかなり時間がかかるレベルです。
関連【レビュー検証】SoftBank Airは速度が遅い?評判が割れる理由
【注意】そもそも動画投稿は速度制限対象
そもそもの話ですが、SoftBank Air(ソフトバンクエアー)公式サイトでは、
“動画ファイルを取り扱うコンテンツの利用時に速度制限する場合がある”
と公式に発表しています。
以下のコンテンツ・サービスなどをご利用の際、通信速度の制限を行う場合があります。なお、通信の切断は行いません。
- 音声通話やテレビ電話などをパケット信号に変換し、データ通信にて実現するサービス
- MPEG、AVI、MOV 形式などの動画ファイル
- BMP、JPEG、GIF 形式などの画像ファイル
- 動画閲覧、高画質画像閲覧、P2P ファイル交換、ソフトウェアダウンロードなどを伴うサイト、アプリケーションなど
SoftBank Airの場合、速度制限を受けても下り5〜10Mbpsレベルの速度が出るので制限自体はだいぶ緩いのですが、それでも動画投稿には正直あまり向いていないのは事実です。
なので先に言ってしまいますが、YouTubeへの動画投稿などを積極的にしていきたいのであれば、しっかり回線工事をして屋内まで線を引く光回線(固定回線)の方がおすすめですね。
ソフトバンクだと「
SoftBank光
SoftBank Air(ソフトバンクエアー)でYouTubeに動画投稿!アップロード時間を調べてみた
SoftBank Airの回線を使って、スマートフォンから撮影したフルHDの映像をアップロードしてみました。
YouTubeの動画は10~15分程度が一般的なので、今回はおよそ10分の動画と15分の動画を2つ用意してアップロード時間を検証してみます。
15分のフルHD動画(1.3GB)のアップロード時間は2時間以上・・・
まずは15分ほどの映像を投稿してみます。容量は1.3GBですね。
動画投稿画面にタイトル等を入力して、アップロード開始です。
(とくに外部へ公開する用の映像ではない検証用動画なので、非公開設定で投稿しました)
12時48分に動画アップロードをスタート…
90分ほど経ってもまだまだアップロードが終わりません。。。
開始から140分程度経ってようやくアップロードが完了しました。
実に2時間以上の時間がかかりました・・・途中、何らかのトラブルが発生して止まっているのでは?と思ったくらいには長かったです。(とくに切断などのエラーは起こっていません)
10分のフルHD動画(800MB)でもアップロード時間は1時間以上・・・
もう一本、今度は少し短い10分程度の動画(容量800MB)も用意してアップロード時間を調べてみました。
19時7分にアップロードをスタート…
アップロード完了したのは20時30分。
10分程度の動画でも投稿(アップロード完了)まで80分ほどかかったことになります。
たまーに動画投稿する程度なら我慢できるかもしれませんが、習慣的に動画投稿したいなら1回投稿するごとに数時間もかかるのは相当ストレスになるのではないか・・・という印象です。
動画投稿が目的なら、やはり光回線が最強です。動画アップロード時間は20倍近く早い
以上のように、
やはり、スマホなどと同じモバイル電波を利用したWi-Fiゆえ、動画をみたりウェブページを見たりと言った「ダウンロード処理」は問題なくても、動画を投稿したりする「アップロード処理」にはややスペック不足感は否めません。
なので結論から言うと、動画投稿するならやはり光回線がベストです。
ソフトバンク利用者であれば、
SoftBank光
ソフトバンク光はうちの実家でも使っていますが(上記写真はモデム)、しっかり回線工事をして家の中まで線を引いてくる分、速度はやはり爆速です。
ご覧の通り、下り速度177Mbps/上り速度251Mbpsとケタ違いの速さです。
私も普段は光回線で動画投稿をしていますが、10分程度の動画なら5分程度でアップロードできています。3分程度の動画なら1分もかかりません。
つまり、光回線の動画アップロード時間は、SoftBank Airと比べると20倍近く早いです。
SoftBank光
ソフトバンク光の基本情報
ソフトバンク光はちゃんと家まで回線を引いてくる固定回線なので、SoftBank Airのようにエリアで通信速度が上がったり下がったりせず、常に安定した高速通信が可能です。
下り100Mbps以上の高速が出せるので、動画投稿などももちろんオンラインゲームも最高に快適にプレイできます。
オンラインゲームについては下記記事でも書きました↓
SoftBank光
詳細
SoftBank光
また、使っているスマホがソフトバンクかワイモバイルなら、光回線とのセット割でスマホ代の割引を受けることができます(これはソフトバンクAirでも光でも割引になります)。スマホ代が月額1000円程度安くなりますよ。
デメリットとしては、やはり開通工事(また解約の際は撤去工事)が必要なことの1点ですね。ネットが使えるまでに時間かかりますし、業者を家に招くなどの手間もあります。
通信速度を優先したい人や、2年以上は腰を据えて利用する予定の人にはソフトバンク光が良いでしょう。
SoftBank Airの速度を少しでも早くするための対処法
ただし、劇的に速度が向上するわけではないので悪しからず
SoftBank AirをLANケーブルで有線接続する
一般的には、有線接続した方が速度が(多少は)向上したり安定しやすくなったりします。
ただし、無線Wi-Fiの接続で最初から問題なく繋がっている場合は、有線にしたところでさほど効果は変わりません。
有線接続が推奨されるのは、Airターミナルと接続機器(PS4やPCなど)の間にドアや家具などの障害物がある場合です。
とくに通信速度の速い5G電波は障害物に弱く、回り込みが苦手なので、間に物や壁や床があると電波が届きにくくなります。
そんな時は、有線ケーブルで直接繋げばダイレクトに通信できるのでパフォーマンスはアップするでしょう。
私のように障害物とかはなく、Wi-Fi接続ですでに下り50Mbpsとか出る人は、すでに最大限のパフォーマンスが出てるので有線接続してもほとんど変わりません。
ちなみにMacBookなどのノートPCは有線LANポートが非搭載な機種も多くなってきましたが、LANアダプターを買えばLANケーブルを使えます。
5G(5GHz帯)で接続する
SoftBank Airは「2G(2.4GHz)」と「5G(5GHz帯)」という2つの周波数帯を使うことができます。これは接続する際に好きな方を選ぶことができます。
両者を比較すると、5Gの方が新しい規格で通信速度が速いです。なので速度有線するなら5Gで接続するようにしましょう。「○○-5G」というSSIDに接続すれば5GHz帯を利用できます。
ただし、5Gは高速な反面、障害物に弱いという弱点があります。Airターミナルと接続機器(今回はiPhone)の間にドアや家具、床や壁などの障害物があると電波が届きにくくなるので注意しましょう。
2Gと5Gの特徴をざっくり比較すると以下の通りです。
2Gと5Gの違い
- 【2G(2.4GHz帯)】
→速度は普通だが、障害物に強く電波も遠くまで届く。しかし周りの機器の電波干渉を受けやすい。 - 【5G(5GHz帯)】
→ 速度は早いが、障害物に弱く通信距離が遠くなったりすると不安定になる。周囲の機器の電波干渉には強い
詳しくは下記記事に書いているので、参考にしてください。
Airターミナルは電波を拾いやすい窓際に設置する
SoftBank Airは外を飛んでいる電波をキャッチして室内に広げているので、Airターミナルの設置場所(置き場所)で電波の拾い具合に差が出たります。
結論を言うと、なるべく窓際にAirターミナルを置きましょう。その方が外の電波をキャッチしやすいです。逆に部屋の奥の方に置いたり、障害物に囲まれた位置に置くと外の電波をうまくキャッチできずに通信が不安定になったりするので移動させましょう。
ただ、厳密に言うとどの位置がベストかは一概に言えないので、自分で一番安定するポイントを探してみるといいです。
【注意】SoftBank Airの速度はエリアによって大きく変わる!
SoftBank Airはモバイル回線サービスなので、利用するエリア(地域)によって通信速度や安定度が大きく変わる性質があります。
なのでまず、自分の住所がSoftBank Airのエリア圏内かどうかを必ず確認してください。
エリア情報は、
右の「対応速度」というのはSoftBank Airがそのエリアで出せる最大速度。つまり、これらのエリアならSoftBank Airで最大261〜962Mbpsの速度が出せるということです。
ちなみに私が上記で速度テストしたエリアは「261Mbps」のエリアです。
結論を言うと、このエリアに載っていない市町村に住んでいる場合はSoftBank Airは諦めた方がいいです。ゲームはおろか、ネットサーフィンすらストレスが溜まるレベルの可能性があります。
下記の公式サイトで必ずエリアをチェックしておいてください。
参考記事SoftBank Airのエリアを確認する方法。自宅が対象エリア外の対策まで
【申し込み前に】SoftBank Airの基本情報をおさらい
SoftBank Airに最新5Gモデル「Airターミナル5」が登場!
今まではAirターミナル4(下り最大612Mbps)が最新モデルでしたが、現在ついに最新5GモデルのAirターミナル5が登場しました。
5Gモデル「Airターミナル5」の最大の特徴は、
- 下り最大2.1GBpsという超高速
- (まだ提供エリアは少ない…)
下り最大2.1Gbpsというのは、もはや光回線のレベルの速度です。文字通り今までとはケタ(メガ→ギガ)が変わりました。
あくまで「下り最大速度」というのは理論値(理論上可能な速度でありベストエフォート)なので、実際に家で使って2.1GBpsが出るわけではありません。ただ、さすがに今までのAirターミナル4よりは平均して高速が出せます。
一つ注意点として、5Gモデル(Airターミナル5)はまだ提供エリア=使えるエリアがかなり少ないです。
下記の公式サイトで5Gの対象エリアを確認できるので、5G検討してる人は自分の住所が対象エリアに記載されているか必ず確認してください。
ソフトバンク Airの月額料金
上記の最新Airターミナル5とAirターミナル4で月額料金が変わります(最新Airターミナル5の方が少し高い)。ただ、最新Airターミナル5はまだ提供エリアが少ないので、下記では従来のAirターミナル4の料金を記載します
ソフトバンクAirの月額料金は、Airターミナルを「レンタル」するか「購入」するかで変わってきます。
レンタルした場合の購入料金
※購入の場合は分割回数(12回/24回/36回/48回)によって月ごとの支払額が変わるので、詳細はSoftBank Air公式サイトのシミュレーションを確認してください。
※事務手数料3300円が必要です
※SoftBank Air の契約期間は2年間(SoftBank Air の課金開始日の属する月を1ヵ月目として、24ヵ月目の末日まで)です。解約の申し出がない場合は、更に2年間を契約期間として更新します。契約期間満了の月以外で解約した場合、9,500円の解除料が必要です。
ソフトバンクAirは8日以内なら無料で返却可能。お試し利用してみるのが最も確実
ここまで色々説明して最後は身も蓋もないですが、1番確実なのは実際に使ってみることです。
SoftBank Airは本当にエリアや環境で天と地ほど変わるので、使ってみて判断するのが一番話が早いし確実です。
先にちょろっと言いましたが、ソフトバンクAirは契約日から8日以内なら無料で契約解除・返却が可能です。
必ず