ソフトバンクの「置くだけWi-Fi」と呼ばれる「SoftBank Air(ソフトバンクエアー)」。面倒なプロバイダ契約や回線工事が一切必要なく、コンセントに繋げて電源ONするだけで即Wi-Fiが使えるいう手軽さがウリのインターネット回線です。
例えばこんな人たち↓
- 建物の事情で回線工事ができない人
- 引っ越しや転勤が多い人
- 一時的にネット環境を用意したい人
- 簡単にネット環境を作りたい人
このような人たちにニーズがあります。
SoftBank Airはソフトバンクが提供するサービスですが、別にソフトバンクスマホ利用者だけが使えるWi-Fiサービスというわけではありません。
結論を言うと、au利用者でもSoftBank Airは契約可能です。
しかし、SoftBank Airは契約前に必ずチェックしておきたいポイントがあります。また、auでもSoftBank Air同様のWi-Fiサービスがあるので、au利用者ならしっかり比較してから契約検討した方がいいです。
この記事では、auユーザーがSoftBank Airを契約する際に知っておきたい/確認しておきたいことを全てまとめていきます。
ソフトバンクのWi-Fi「SoftBank Air」はauユーザーでも使える!契約する前の確認しておくべきこと
繰り返しますが、
ソフトバンクエアーはauユーザーでも問題なく使えます。
使えるというのは、契約可能という意味です。
契約自体は可能ですが、快適に使えるかどうかは以下のことを確認しておく必要があります。
自宅がSoftBank Airの対象エリア内か確認しておくこと!
SoftBank Airには「提供可能エリア」というものが決められており、全国の誰でも利用できるわけではありません。auユーザーでもドコモユーザーでもキャリアは関係なく契約できますが、利用地域がSoftBank Airの提供エリア圏内であることが条件です。
エリア圏外になると、基地局からの電波が届かなかったり、しっかりキャッチできずに通信速度がめちゃくちゃ遅くなります。
なので、SoftBank Airを検討する際は、まず自宅(あるいは利用する予定の地域)がSoftBank Airのエリア内かどうかを必ず確認して下さい。
エリア情報は、SoftBank公式サイト内の「住所別下り最大速度情報」というページを開きます。
全国の都道府県、地区が並んでいるので、自宅など利用予定の場所を選択します。
例えば「関東甲信」→「東京」→「千代田区」を選ぶと、さらに細かい町内エリアにまで分かれます。
右の「対応速度」というのはSoftBank Airがそのエリアで出せる最大速度です。つまり、これらのエリアならSoftBank Airで最大261〜962Mbpsの速度が出せる(※)ということです。
(※)「最大速度」は理論上可能な数値という意味で、実際の使用で出ることはないと思ってOKです。潜在スペック的な意味合いで捉えておきましょう。
逆に、ここに掲載されていないエリアでは「利用不可」あるいは「最大速度が大きく落ちる」ことが公式に明記されています。
SoftBank Air提供エリアで、上記に記載のない地域は、下り最大175Mbps/165Mbps/112.5Mbps/110Mbpsを提供しております。
エリア外だと契約時点で断られるケースが多いと思いますが、もし使えたとしても上記の通り最大速度がめちゃくちゃ下がるので使い心地は良くないでしょう。
結論を言うと、このエリアに載っていない市町村に住んでいる場合はSoftBank Airは諦めた方がいいです。
なので、下記の公式サイトで必ずエリアをチェックしておいてください。
参考記事SoftBank Airのエリアを確認する方法。自宅が対象エリア外の対策まで
SoftBank Airの通信速度は光回線より遅い
おそらく、SoftBank Airを検討している人は事情があって光回線を導入できない(したくない)人だとは思いますが、SoftBank Airの通信品質(速度や安定感)は光回線より劣るということは覚悟しておかなくてはいけません。
SoftBank Airはスマホなどと同じモバイル回線を利用したWi-Fiサービスです(外を飛んでる電波をキャッチして、家の中に広げるタイプ)。工事をして家の中までしっかり回線を通す光回線とは根本的に仕組みが違うサービスなので、そこは理解しておきましょう。
光回線と比べると、「工事が不要」というメリットの裏に、「通信速度は劣る」というデメリットがあるわけですね。メリットデメリットは表裏一体なので仕方ありません。
とはいえ、私はいま実際にSoftBank Airを使っていますが、たいていのことは問題なくできているので特に不満はありません。
参考までに私の環境下(最大261Mbpsエリア)での通信速度はこんなもの↓
<朝8時>
<昼12時>
<夕方17時>
<夜20時>
- 【朝8時】:下り71.8Mbps/上り9.67Mbps/Ping28ms
- 【昼12時】:下り85.0Mbps/上り9.01Mbps/Ping29ms
- 【夕方17時】:下り68.1Mbps/上り7.67Mbps/Ping29ms
- 【夜20時】:下り8.13Mbps/上り8.09Mbps/Ping28ms
これくらいの速度が出ていれば、ネット動画もおおむねHD画質以上で観れてますし、オンラインゲームもガンガンやってます。
動画やオンラインゲームの使用感が気になる人は、下記記事で詳しくレビュー書いているので読んでみてください。
ソフトバンクエアーは通信量制限はないが、 夜間の速度制限はかかる場合がある
SoftBank Airは「月◯GBプラン」といった通信量制限はありません。ネット使い放題です。その点は安心してください。
ただし、速度制限は存在します。
こちらも「3日で◯GB使ったら制限」といった”一律”の速度制限ルールはないのですが、回線が混雑した場合には状況によって速度制限がかかることがあります。
公式サイトでも下記のように明記されています。
ご利用の集中する時間帯(夜間など)は、サービス安定提供にともなう速度制限のため、通信速度が低下する場合があります。
動画やファイル交換ソフトなどをご利用の場合は速度が低下する場合があります。
実際にSoftBank Airを使っている私の体感では、夜間20時〜21時以降になってくると通信速度が大きく下がる日が多いです。
数値でいうと概ね下り8Mbps〜15Mbpsくらいの範囲まで落ちます。
参考記事SoftBank Airは夜に速度低下しやすい?時間帯による速度変化と夜間の使用感をレビュー
とは言いつつ、速度制限はゆるい方です。下り8Mbps以上も出れば動画視聴もオンラインゲームも基本的にできているので、個人的にはさほど速度制限でストレスは受けていません。
唯一クソなのは、夜間のゲームやアプリのダウンロードやアップデートはマジで時間かかります。1本ダウンロードするのに10分以上かかることもあるので、ダウンロードやアップデートなどデカい容量を処理する仕事は夜間は避けた方が賢明です。
そのほか、ソフトバンクエアーの通信速度については下記記事で詳しくレビューしているので参考に。
SoftBank Airに最新5Gモデル「Airターミナル5」が登場!
今まではAirターミナル4(下り最大612Mbps)が最新モデルでしたが、現在ついに最新5GモデルのAirターミナル5が登場しました。
5Gモデル「Airターミナル5」の最大の特徴は、
- 下り最大2.1GBpsという超高速
- (まだ提供エリアは少ない…)
下り最大2.1Gbpsというのは、もはや光回線のレベルの速度です。文字通り今までとはケタ(メガ→ギガ)が変わりました。
あくまで「下り最大速度」というのは理論値(理論上可能な速度でありベストエフォート)なので、実際に家で使って2.1GBpsが出るわけではありません。ただ、さすがに今までのAirターミナル4よりは平均して高速が出せます。
一つ注意点として、5Gモデル(Airターミナル5)はまだ提供エリア=使えるエリアがかなり少ないです。
下記の公式サイトで5Gの対象エリアを確認できるので、5G検討してる人は自分の住所が対象エリアに記載されているか必ず確認してください。
ソフトバンク Airの月額料金
上記の最新Airターミナル5とAirターミナル4で月額料金が変わります(最新Airターミナル5の方が少し高い)。ただ、最新Airターミナル5はまだ提供エリアが少ないので、下記では従来のAirターミナル4の料金を記載します
ソフトバンクAirの月額料金は、Airターミナルを「レンタル」するか「購入」するかで変わってきます。
レンタルした場合の購入料金
※購入の場合は分割回数(12回/24回/36回/48回)によって月ごとの支払額が変わるので、詳細はSoftBank Air公式サイトのシミュレーションを確認してください。
※事務手数料3300円が必要です
※SoftBank Air の契約期間は2年間(SoftBank Air の課金開始日の属する月を1ヵ月目として、24ヵ月目の末日まで)です。解約の申し出がない場合は、更に2年間を契約期間として更新します。契約期間満了の月以外で解約した場合、9,500円の解除料が必要です。
【最後に】ソフトバンクAirは8日以内なら無料で返却可能。お試し利用してみるのが最も確実
ここまで色々説明して最後は身も蓋もないですが、1番確実なのは実際に使ってみることです。
SoftBank Airは本当にエリアや環境で天と地ほど変わるので、使ってみて判断するのが一番話が早いし確実です。
先にちょろっと言いましたが、ソフトバンクAirは契約日から8日以内なら無料で契約解除・返却が可能です。
必ず
SoftBank Airの”au版”にあたるホームWi-Fi「Speed Wi-Fi HOME L01」もある
au利用者なら一応チェックしておいて欲しいのですが、auにもSoftBank Airと同様の「工事不要で家で使えるWi-Fi」が提供されています。
それがこちら、WiMAXの「Speed Wi-Fi HOME L01」という据え置き型Wi-Fiです。
WiMAX(ワイマックス)というのはauのモバイルWi-Fiサービスの名称です。ポケットサイズで持ち運び可能なタイプから、こうしたSoftBank Airのような据え置き型のタイプまであります。
- SoftBank Air:
⇒ソフトバンクのWi-Fiサービス。据え置き型のみ。 - WiMAX(ワイマックス):
⇒auのWi-Fiサービス。ポケット型から据え置き型まで色々なカタチがある。
据え置き型のWiMAXである「Speed Wi-Fi HOME L01」は、SoftBank Airと同じく開通工事などは一切不要で、コンセントに挿すだけで即ネットが使えるようになります。
さらにSoftBank Airと同じく、有線LANポートも2つ備わっているので、LANケーブルを繋いで有線で通信することも可能です。まさにSoftBank Airのau版といっていいです。
ただ先に言っておくと、auのWiMAX(Speed Wi-Fi HOME L01)は「3日間で10GBまで」という速度制限があるので自宅のメインネット回線にはあまりおすすめできません。
その点も含めて、SoftBank AirとWiMAXの比較をまとめておきます。
ソフトバンクエアーとWiMAXのカンタン比較
ソフトバンクの「SoftBank Air」と、auの「WiMAX」。両サービスを簡単に比較してみます。
なおWiMAXについては、通信量使い放題の「ギガ放題」と「月7GBプラン」がありますが、今回は「ギガ放題」を前提に比較していきます。やはり使い放題を選ぶ人が圧倒的に多いので。
比較ポイントを表にしてみたので、まずは眺めてみましょう▼▼
※スマホは横スクロール可
ソフトバンクAir | WiMAX 2+ | |
工事 | 不要 | 不要 |
通信量上限 | なし | なし(実質100時間) |
速度制限 | 夜間に低下する場合があり | 3日間10GB制限 |
携帯性 | コンセント必要、外出先は不可 | バッテリー充電、外出先で可能 |
下り最大速度 | 350Mbps | 440Mbps |
スマホ割引 | ソフトバンク「おうち割」 ワイモバイル「光セット割」 |
au「スマートバリュー」 |
公式サイト |
|
UQ WiMAX |
※表の数値は自分の環境で調べたものです
※事務手数料3300円が必要です
※SoftBank Air の契約期間は2年間(SoftBank Air の課金開始日の属する月を1ヵ月目として、24ヵ月目の末日まで)です。解約の申し出がない場合は、更に2年間を契約期間として更新します。契約期間満了の月以外で解約した場合、10450円の解除料が必要です。
・SoftBank Airのおうち割りについて
スマートフォン、携帯電話の月額利用料が永年月額 1,100円割引。
※【加入例】ペイトク無制限 基本料9,625円/月 、SoftBank Air 月額基本料金5,368円/月
SoftBankまたはY!mobile携帯電話などのご契約と
最初に結論を言っておくと、通信品質に関しては両サービスには正直そこまで大差ありません。モバイル回線を用いたWi-Fiという点でほぼ同じ仕組み・クオリティのサービスだと思っていいです。
通信速度を比較|速いのはどっち?
1番気になる通信速度についての答えは、「あなたの家で速い方・繋がりやすい方です」としか言えません。
SoftBank Airの説明で「エリアや環境によって速度が大きく変わる」と言いましたが、これはauのWiMAXでも全く同じです。WiMAXもエリアや環境で通信速度・安定度が大きく変わります。
auの電波が入りやすい場所、ソフトバンクの電波が入りやすい場所があるように、WiMAXの方が速いエリアもあればSoftBank Airの方が速いエリアもあります。
auのWiMAXについても、対象エリアを公式サイトで確認できるので、まずは自宅がエリア内かを確認してみましょう。
- エリア確認
UQ WiMAX
問題なく電波の届くエリアであれば、WiMAXでもSoftBank Airでも通信速度は大差ありません。どちらもモバイル回線を使ったサービスなので、結局はエリアが若干違うだけで中身はほとんど同じです。
通信制限などデメリットで比較しよう
メリットは「工事不要で今すぐ導入できるお手軽インターネット」という点で同じ。なので、デメリットで比較した方が話が早いです。
両サービスのデメリットをチェックしてみます。
SoftBank Airのデメリット
- 回線の混雑具合によって速度低下(制限)する場合あり(特に夜間に多い)
- 外には持ち運べない据え置き型(家でしか使えない)
- コンセントがないと使えない
WiMAXのデメリット
- 「3日間10GBまで」という明確な制限あり
- つまり、実質的に月100GBという通信量上限がある
- 3年契約と縛りが長い
- 機種選びやプロバイダ選びがいちいち面倒
WiMAXの大きなデメリットは、SoftBank Airと違って明確な通信制限が存在することです。
- 3日で10GB以上使うと通信制限あり
- 実質的に月100GBしか使えない
これをどう捉えるかですね。
SoftBank Airにも一応の通信制限はありますが、あちらはケースバイケースなので実質的な通信量上限のようなものはありません。
しかし、WiMAXは明確に通信制限があるので、常に通信量には気を配らないといけないという大きなストレスがあります。
普通にネットサーフィンするくらいなら3日10GBもあれば十分すぎますが、オンラインゲームなど延々通信量を消費する使い方をするならば、この通信制限は要注意になります。
WiMAXのプロバイダごとの月額料金について
(
UQ WiMAX
WiMAXに関しては、回線元である
UQ WiMAX
サービス(WiMAX)自体は同じものですが、どこのプロバイダで契約するかによってほんの少し月額料金が変わったり、キャッシュバックが受けられたりします。
各プロバイダの月額料金とキャッシュバックを表にしてみました。
プロバイダ | 月額・キャッシュバック特典 |
UQ WiMAX |
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BIGLOBE WiMAX |
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※全てギガ放題プラン(通信量無制限)の料金です
ドコを選べばいいか分からない人
信頼とサポートを優先するなら「
UQ WiMAX
……UQ WiMAXは、WiMAXサービスの運営元であり「本家」に当たります。キャッシュバック額などは少なくても1番信頼できるところで契約したいならUQ WiMAXを選びましょう。
安さを優先するなら「Broad WiMAX
……月額料金が一際安いのがBroad WiMAXです。キャッシュバックは高額な初期費用と相殺されるので戻ってくるお金はないのがネックですが、初期費用無料で月額最安なので最もお得感を味わいやすいプロバイダです。
WiMAXはSoftBank Airの月額料金に比べて全体的に安い月額料金ですが、auスマホ/au携帯ユーザーであればスマホセット割引でさらに安くなります。
auスマホとWiMAXのセットで割引「auスマートバリューmine」
WiMAXを契約すると、お使いのauスマホ/auケータイの契約プランに応じて毎月スマホ代が割引されます。
契約プラン | 割引額 |
|
934円 |
|
734円 |
|
500円 |
このように、ネット回線には大体スマホとのセット割引があるため、基本的にお使いのスマホと同じ会社のネット回線にした方がお得になります。
auユーザーでWiMAXを契約する場合は、下記公式サイトよりWiMAXの申し込み後、KDDIのお客様センターに連絡してauスマートバリューmineに加入して月額割引を受けましょう。
※SoftBank Airの場合も、ソフトバンクスマホとワイモバイルの利用者にはセット割引があります。
なのでソフトバンクかワイモバイルを使っている人はSoftBank Airの方がおすすめです。
詳細
まとめ
auスマホ/au携帯の利用者でもSoftBank Airを契約して使うことは可能ですが、auにも同じようなサービスがあり、しかもauスマホとのセット割引が使えることは確認しておきましょう。
ただし、月額料金だけの問題ではなく、エリアの問題や通信制限(とくにWiMAXは明確な制限がある)なども比較検討してみると、auユーザーでもSoftBank Airの方がおすすめになるケースもあると思います。
そして繰り返しになりますが、
SoftBank AirもWiMAXも、エリアと環境次第で通信品質が大きく変動する都合上、実際の使い心地は自分の家で試してみないことには判断できないのが実情です。
なので、実際お試しで使ってみてから判断するのが最も確実です。両サービスとも、使ってみてダメだった時の制度は整っています。
- 【WiMAX】
→「try UQ WiMAX」というお試し利用サービスあり - 【ソフトバンクAir】
→契約日から8日以内であれば(繋がらない・遅すぎて使えないなどの理由により)無料で解約可能。
以上のことを踏まえた上で、契約を検討してみましょう。