2016年に大人気を博したSIMフリースマホといえば「P9 lite」でした。価格が2〜3万円と安価ながらも十分な性能や機能を備えていたため「コスパが高い端末」として人気を集めました。
そして2017年6月、そんなP9 liteの後継機である「P10 lite」が登場しました。そして言うまでもなく、P10 liteも文句なしにコスパが高いSIMフリースマホです。
価格は販売MVNOによって差がありますが、おおよそ3万円しない程度です。このくらいの予算でSIMフリースマホを探している人には、いま最もおすすめできる端末です。
今回はP10 liteを実際に購入して使ってみました。しばらく使ってみて感じたことについて詳しく解説していくので、購入の参考にしてみてください。
P10 liteのデザイン
サファイアブルーモデルが魅力的
ファーウェイのスマホは、全体的にデザインが美しいですよね。ネットで画像を見てもそう思いますし、家電量販店で実機を手に取ってみると「欲しい!」と感じさせられます。
今回購入したP10 liteも実はデザイン公開された当初はそれほど興味がわかなかったんですが、ヨドバシカメラでサファイアブルーモデルの実機を見たら「これはなんとしても買わなければ!」と奮い立たされるんですよね。

こちらがP10 liteの外箱です。
この時点で普通のスマホとはひと味違いますよね。どことなくオシャレ感が漂っています。
そしてこちらが箱を開けた状態です。なんとスマホが縦に入っているという斬新さです。手元にもうないので並べられないのですが、honor 8などもこの収納形式でしたね。
そして今回購入したのは、P10 liteのサファイアブルーです。前面はXperia XZのフォレストブルーのような渋い色合いで、存在感があります。
P10 liteで特に気に入っているのが背面のカラーです。メタリックな青で、とにかく高級感があるんですよ。



側面は電源ボタンのさわり心地がざらざらしているために、音量ボタンと手触りだけで区別できるようになっています。こういうちょっとした心遣いが嬉しいですよね。
端末の作りにおいて唯一不満なのは、充電端子がmicroUSB端子なことです。今はもうUSB Type-Cがどんどん普及しているのに最新端末で古い端子を使うのはややマイナス点でしたね。
ただし、おそらくmicroUSB端子が採用されているのには理由があります。例えば、キャリアで2年間使ったスマホから乗り換える人のことを考えているんでしょう。
2014~2015年くらいに買ったスマホからP10 liteに乗り換える場合、まだ充電端子がmicroUSBの機種がほとんどです。P10 liteがUSB Type-Cを搭載していたら充電ケーブルを買える必要があって不便……とか。
スマホ本体にケーブルを1つつけるとしても、車載のケーブルなど色々な場所に置いているケーブルは買い換えないといけなくなりますよね。これは手間とお金がかかってしまいます。
あるいはmicroUSBで設計した方が端末価格を抑えられるなどの事情があったのかもしれません。事情は分かりませんが、イチ消費者としてはここはUSB Type-Cにして欲しかったです。
指紋認証センサーも満足
P10 liteには指紋認証センサーが搭載されています。センサーの位置は背面です。同じく新登場したP10やP10 Plusは前面なのでちょっと配置が異なっていますね。
定価3万円を切っている端末でありながら指紋認証センサーをしっかり搭載しているのも、P10 liteの大きなメリットですね。
私はメインスマホがiPhone 7ですが、指紋認証センサーの位置の違いについてはそれほど違和感を覚えませんでしたね。
むしろ背面の方が、端末を持った時にすぐセンサーにタッチして起動できるため使いやすいようにも思えました。
ただ本体を机などに置いているときに一旦持ち上げないと指紋認証(画面のロック解除)を行えないのを不便に感じる場面も稀にあります。
指紋認証センサーの認証の速さについても誤認識する場面が全然ないですし、おそらくiPhone 7よりもロック解除までの速度は速いです。
私はP9 liteやnova lite、honor 8といった過去に発売されたファーウェイスマホも持っていた時期がありますが、ロック解除のスピードはそれら過去のファーウェイスマホと同等に思えます。
ファーウェイスマホの指紋認証は、端末価格が安いながらもスピードが速くて誤認識もほとんどなく、本当に満足度が高いです。
ケースも付属
最後にもう一つ、P10 liteにはなんとケースが付属しています。
画像の通り本体にぴったりのケースです。ケースは半透明でドットのような模様がありなかなかオシャレですね。
3万円程度でケースまで付属しているのは驚異的ですし、ケースもショボい仕上がりではなくなかなか立派で、驚きました。
ただし、私としてはこのケースにちょっと不満もあります。半透明なので、せっかくの美しい背面デザインが目立たなくなってしまうんですよね。
私のようにデザインが気になる人は、ネット上などで別のケースを探した方が良さそうです。
P10liteのスペックや機能をレビュー
続いてはP10 liteの機能とスペックをチェックしていきましょう。
最初に感想を申し上げると、P10 liteはとにかく「コスパが高いスマホ」ですね。実際に端末を触ってみて強くそう感じました。
まずはこちらがスペック表です。
※スマホは横スクロール可能
P10 lite | |
販売価格(※) | 23800円 |
OS | Android 7.0 |
CPU | Kirin 658 |
メモリ | 3GB |
ストレージ容量 | 32GB |
画面 | 5.2インチ、フルHD |
カメラ | アウトカメラ:1200万画素 インカメラ:800万画素 |
重さ | 146g |
バッテリー容量 | 3000mAh |
※価格は
OCNモバイルONE
CPUはミドルスペックで高性能。デレステも十分遊べる
P10 liteに搭載されているCPUは「Kirin 658」です。これはミドルスペックのCPUで、端末価格がおよそ3万円であることを考慮すると十分高性能です。
ただKirinのCPUって、ゲームアプリの中にKirinに最適化されていないものがあるため、今までそれほど魅力を感じていなかったんですよね。
今までに書いてきた様々なファーウェイのKirin搭載端末の紹介記事でも、「kirinはゲームアプリには不向き」というように記載してきました。
ちなみにその「最適化されていないゲームアプリ」は、例えば「アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ」(通称:デレステ)です。
この「デレステ」は非常に人気が高いため、他のゲームが普通に遊べていたとしても「デレステ」が快適にプレイできないとなると「ゲームプレイにおすすめのスマホ」とは言えなかったわけです。



今までギザギザで見るに堪えなかったゲームプレイ中のCGキャラクターの表示が、かなり滑らかに映っています。
「デレステ」はいわゆる音ゲーで、画面の表示に合わせてボタンをタッチしていくゲームですが、とくにプレイ中も動作のもたつきを感じる場面はありませんでした。
デレステが快適にプレイできるとなると、P10 liteはゲームプレイにも十分おすすめなスマホと言えます。他にも試しに「ジャンナビ」などいくつかゲームテストしてみましたが、特に問題なく遊べました。
ゲーム以外のアプリについても全く問題ありません。ショッピングアプリや電子書籍アプリなど、普通に快適に動作していましたよ。



メモリやストレージ容量のスペックが高め
P10 liteは、メモリ3GBにストレージ容量32GBとなかなか高スペックです。Androidスマホを快適に使うための十分な数字ですよ。
メモリが3GBあればほとんどの場面でサクサク動くのでストレスを感じる場面は少ないです。ストレージ容量も32GBあればアプリなどのデータを本体にたくさん保存できます。
写真・動画をたくさん撮影する、あるいは音楽データを本体に保存するならmicroSDを入れて容量を増やした方が良いですが、そうでなければストレージ容量32GBあれば十分です。
実際に私もメモリ2GB・ストレージ容量32GBのarrows M03からP10 liteに乗り換えてしばらく使ってみて、P10 liteのメモリやストレージ容量のスペックは最高だと思いました。
arrows M03自体は個人的に気に入っていたんですが、メモリが2GBなことでアプリをたくさん起動しているときに動作がイマイチになったり、ストレージ容量が少ないためにアプリをかなり厳選してインストールしなければいけなかったりするのが不満でした。
P10 liteに乗り換えてからは、arrows M03利用中に感じていたこれらのデメリットが解消されました。
特にストレージ容量の増加は、今までインストールを我慢していた大容量のゲームアプリも入れられるようになったのでとても満足できました。
カメラ性能も同価格帯では高い性能
カメラ性能についても3万弱のスマホとしては高性能です。メインカメラは安心の1200万画素ですし、手ブレ補正機能もしっかり搭載しています。
また撮影モードには、インカメラ側で背景をぼかしてより綺麗な自撮りができる「ポートレートモード」が使えます。そのほか、美肌補正モードや、熟練者向けの「プロフェッショナルモード」など多彩なモードを備えているので、シーンに合わせて最適な写真を撮ることができますよ。
ライカ製のダブルレンズを搭載するP10には敵わないものの、3万弱でこれだけ撮れれば文句など言えるわけもありません。
実際に近場で写真を撮影してみました。
ちょうどカフェでこの記事を執筆していたので被写体が地味で恐縮ですが、注文したレモンティーや執筆に使っていたマウスを撮影しています。
モードについては特に設定せず、カメラを起動したそのままの状態で撮影してもこれだけの写真が撮れますよ。シャッター音もそれほどうるさくありませんでした。
ちなみに最近のSIMフリースマホにはシャッター音を消せる物も見受けられますが、P10 liteにシャッター音を消す設定項目は見当たりませんでした。
私の写真撮影の技術は完全に素人なので、P10 liteのカメラ性能はこの2枚の写真では全く発揮できていません。
もっと写真撮影が得意な人なら細かい設定や撮影技術を駆使して、よりきれいな写真を撮れること間違いなしですよ。「プロフェッショナルモード」ではホワイトバランスやISO感度などもマニュアルで調整できます。
急速充電に対応。35分充電すれば1日使える
P10 liteには急速充電が備わっています。充電が切れた状態でも、たった35分充電すれば1日使える程度にまで充電されます。地味に素晴らしい機能ですよね。
充電し忘れてた! なんて時も、5分10分サクッと充電するだけで大きく回復できます。これはいざという時にフットワーク軽くなるのでいいですよね。
純正のACアダプターとケーブルで充電してみましたが、確かにすぐに充電されます。
私は仕事中も自由時間も、朝から晩までスマホを触っているのでバッテリー充電に時間がかかると困ってしまいます。
しかしP10 liteは充電時間が短いので、「早く充電終わってくれ!」と感じる間もないですね。ちょっと家事をしていれば、もう充電がほとんど終わっています。
スピーカーの音質は並程度だった
全体的には満足なP10 liteですが、スピーカーの音質は並ですね。
これは私がiPhone 7の高音質なスピーカーに慣れてしまっているのもありますし、元々3万円ほどの端末なのでそこまで高望みするのはどうかというのもあります。
しかし強いて言えばP10 liteのイマイチな点はスピーカーでした。全体的に価格以上の満足度ですが、スピーカーだけは価格相応に思えます。
ただし、以前所有していた507SHやZenfone 3 Laserといった端末に比べるとスピーカーの満足度は高いです。
とりあえず動画を見ていてちゃんと音声は聞き取れますし、音楽も普通に聴けます。
より満足できる音質を求めるなら外付けのスピーカーやイヤホンを使った方が良いですが、そこそこでOKなら本体のスピーカーでもそこまで不満は生じないでしょう。
ドコモ回線とau回線、そしてワイモバイルでも使えるのは大きなメリット!
P10 liteは、ドコモ回線でもau回線でも使えます。また、端末は基本的にセット販売されていませんが
SIMフリースマホの中には、au回線SIMでの利用に対応していない機種もよく見受けられるのですが、P10 liteは問題なく対応しています。
その証拠に、公式サイトでは「auプラン」の対応表示がありますし、au回線オンリーの格安SIMである
au回線のSIMで使いたい人でも安心してOKです。



LINEモバイルではP10 liteがまだ販売されていませんが、最初からAPN設定が入っていましたし、全く問題なく通信できていますよ。
P10 liteを販売しているMVNO一覧
最後に、P10 liteを販売しているMVNOと各社の価格をまとめておきます。
DMMモバイル![]() ![]() |
29980円 |
楽天モバイル![]() ![]() |
29980円 |
OCNモバイルONE![]() ![]() |
23800円 |
BIGLOBE SIM![]() ![]() |
1240円×24回 |
|
31300円 |
NifMo![]() ![]() |
26667円 |
|
26800円 |
mineo
|
27600円 |
低価格帯の端末であるP10 liteは、P10シリーズの中でも取り扱うMVNOの数が多いですね。
MVNO各社で期間限定のキャンペーンが行われ値引きされている場合もあるので、P10 liteをより安く購入したい場合はそれぞれの公式サイトをチェックしてみることをオススメします。
とくに
楽天モバイル
レビューまとめ
(
楽天モバイル
P10 liteはまさにP9 liteからの正当進化を遂げた端末ですね。P9 liteやnova liteからより性能が上がり、今まで以上に快適に使えるスマートフォンです。
人気の「lite」端末のなかでも、今買うなら間違いなく最もおすすめの一台です。
実際に購入して使ってみて、P10 liteは初心者からスマホをよく使うヘビーユーザーまで様々な人におすすめできると強く感じました。
今までのP9 liteやnova liteも良かったですが、これら過去の機種と比べるとやはりストレージ容量の強化が重要ポイントですね。
ストレージ容量が過去の機種の16GBから32GBに増量しているので、「このアプリは容量が大きいから入れられない!」というストレスを感じなくて済むのが嬉しい。


