私は数ヶ月前からソフトバンクの”置くだけWi-Fi”「SoftBank Air(ソフトバンクエアー)を使っているのですが、ユーザーの口コミなどを見てみると「契約して最初は問題なく使えていたのに、最近になって急に遅くなった」という声をチラホラ見かけます。
SoftBank Airはスマホと同じモバイル回線を利用しているWi-Fiサービスなので、電波の強弱が揺れやすいのは理解の上ですが、そんなにある日を境にガクッと品質が落ちるものなのか?
私もイチSoftBank Airユーザーとして気になるので、この「ある日から急に速度が落ちる問題」について原因と対策を考えてみます。
契約から1年未満の私のSoftBank Airの速度がこちら
まず参考までに、(この記事執筆時点で)契約から1年経っていない私のSoftBank Airの通信速度をテストしてみます。
5Gの速度テスト結果がこちら↓
続いて、2Gで速度テストしてみるとこちら↓
1日を通して、概ね下り30〜50Mbpsくらいの速度が出ています。
結論を言うと、今のところネットはほぼ快適に使えています。普通にネットサーフィンするくらいなら安定して10Mbpsも出ればイケますからね。5Mbpsを切ってくるとちょいストレスくらいのイメージです。
下り30Mbpsも出れば動画も普通に観れるレベルです。
SoftBank Airの速度が急に遅くなった!考えられる原因ってなに?
【原因1】そもそもエリアの範囲外ということは?
SoftBank Airには、快適に利用できる「エリア(住所・地域)」が公式に定められています。もしかすると、そもそもSoftBank Air提供エリアの範囲外で使っていた可能性がなきにしもあらず……。
このエリア情報は
ここに掲載されているエリアは、SoftBank Airが快適に使える(最大速度261Mbps以上が出せる)エリアとなります。
ここに載っていないエリアは必ずしもSoftBank Airが使えないというわけではありませんが、最大速度が大きく下がることが公式サイトにしっかり明記されています。
SoftBank Air提供エリアで、上記に記載のない地域は、下り最大175Mbps/165Mbps/112.5Mbps/110Mbpsを提供しております。
ただ、SoftBank Airのエリア判定はけっこう当てにならないことが有名で、エリア外でも全然使えたという口コミも多いです。
とはいえ、あくまでエリア外はエリア外。「電波が届きにくいエリア」であることには変わらないので、エリア外ならいつ速度が低下してもおかしい話ではありません。
もし「エリア判定ってなに?」ということであれば、自分の利用している地域が本当にエリア内かをチェックしてみましょう。エリア情報に載っていなければ、そもそも文句言えません。
【原因2】同エリア内のユーザー数が急激に増加した
「エリア内なのに急に速度が低下した!」という場合は、同エリア内のSoftBank Airユーザー数が増えたことが原因かもしれません。個人的には、これが一番可能性として濃厚だと思っています。
同じエリアの回線を使う利用者が増えれば、それだけ回線は混雑しやすくなります。回線の混雑は渋滞と同じなので、当然ながら混めば混むほど速度は低下します。
ただ一応、同一エリア内のユーザー数が増えすぎて品質が落ちないようSoftBank社が契約数を制限したりして調整してはいるらしいのですが……。
こればっかりは自分ではどうしようもない問題なので不運としか言いようがないですね。SoftBank Airの回線が強化されるか、ユーザー数が減って回線混雑が解消されるかを祈るしかありません。
【原因3】自宅周辺に高層マンションなど電波を遮るものができた
SoftBank Airはモバイル回線を利用したWi-Fiサービスです。つまり、家まで回線を直接引っ張ってくるわけではなく、外を飛んでいる電波をキャッチして屋内に広げるものです。
つまり、近隣に高層マンションやビルなど電波の遮蔽物が建っているだけでも電波がキャッチしにくくなります。
速度が遅くなり始めた時期に、自宅周辺に遮蔽物になりうる建物ができていたらビンゴですね。
SoftBank Airの速度が遅くなったときの改善対策は?
速度低下が一時的なものであれば、回線混雑や一時的な速度制限が適用されているだけかもしれません。一時的な速度制限なら1日も経てば復活します。
もし1週間経っても1ヶ月経っても速度が遅いままなら、そのまま待っていても解決は望めなさそうですね。何かしらの対策を打たねばなりません。
【改善対策1】LANケーブルを繋いで有線で通信接続してみる
SoftBank Airは、Airターミナルの裏にLANポートが付いているので、LANケーブルを繋ぐことで有線接続することもできます。
体感的に、無線Wi-Fiで通信するより有線で通信した方が速度は速くなるし安定度も上がります。
試しに、私のSoftBank Airを有線接続で速度テストしてみると、
およそ下り61Mbpsという優秀な数値です。
最初に速度テストしたときは下り30〜50Mbpsだったので、有線で直接繋ぐことで多少は速度が向上したことが分かります。
また通信の安定度もやはり直接繋いだ方が安定する気がするので、私はNetflixで動画を観たりPS4でオンラインゲームをするときは、LANケーブルで有線接続をするようにしています。
まだ有線接続を試したことがない人は、一度やってみるといいですよ。とくにオンラインゲームするときは効果を感じやすいです。
参考有線必須!SoftBank AirでオンラインゲームやPS4はできる?
【改善対策2】Airターミナルの置き場所を変えてみる
そこまで劇的な変化をするわけではないですが、Airターミナルの置き場所によっても多少は速度に変化が出るケースがあります。
もっとも良い置き場所の条件は、
- 窓際
- 通信機器との間に障害物がない
この2つです。
やはり外の電波をキャッチしやすくするため、屋内の中心部よりできるだけ窓際に置くようにしましょう。また、接続する機器とAirターミナルの間に家具や電化製品などの障害物もない方が安心です。
逆に、置き場所として最悪な条件というのは
- 壁や床、ドアなどを隔てた場所(別室など)
- 電化製品(とくに電子レンジ)の近く
というところ。
まず、別室にAirターミナルを置いていたり、戸建で別の階に置いていたりするのは論外です。ドア1枚挟むだけでもSoftBank Airの速度は劇的に低下します。
また、電化製品も電波障害を引き起こす要因になります。とくに電子レンジは、SoftBank Airと同じ2.4Gの周波数を使っているため電波障害を起こしやすいです。
なので電子レンジ対策としては、せめて違う周波数の5G接続しておけばOKです。
Airターミナルの置き場所については、下記記事が詳しいです。
【改善対策3】最新のAirターミナル4に機種を交換する
SoftBank Airのルーター(端末)を「Airターミナル」と呼びますが、2020年現在は最新のAirターミナル4が出ています。
Airターミナル4は最大速度が大幅に速くなっていて、下り最大速度962Mbpsという超ハイスペックに進化しています。
私が使っているのは一世代前のAirターミナル3です。3だと下り最大速度350Mbpsなので、Airターミナル4の下り最大962Mbpsはほぼ桁違いレベルのスペックになりました。
と言っても、もちろん「最大速度」は理論値なので実際に962Mbps出るわけじゃないですよ。それだけ洗剤スペック=ポテンシャルが上がったということです
現在Airターミナル3を利用している人でも、SoftBankに問い合わせれば契約はそのままAirターミナル4にしてもらうことはできます。が、その場合は新たにAirターミナル4の端末代金(購入またはレンタル)がかかります。
これから新規でSoftBank Airを契約する人はAirターミナル4を使えるので問題ありません。
【※追記】SoftBank Airに最新5Gモデル「Airターミナル5」が登場!
今まではAirターミナル4(下り最大612Mbps)が最新モデルでしたが、現在ついに最新5GモデルのAirターミナル5が登場しました。
5Gモデル「Airターミナル5」の最大の特徴は、
- 下り最大2.1GBpsという超高速
- (まだ提供エリアは少ない…)
下り最大2.1Gbpsというのは、もはや光回線のレベルの速度です。文字通り今までとはケタ(メガ→ギガ)が変わりました。
あくまで「下り最大速度」というのは理論値(理論上可能な速度でありベストエフォート)なので、実際に家で使って2.1GBpsが出るわけではありません。ただ、さすがに今までのAirターミナル4よりは平均して高速が出せます。
一つ注意点として、5Gモデル(Airターミナル5)はまだ提供エリア=使えるエリアがかなり少ないです。
下記の公式サイトで5Gの対象エリアを確認できるので、5G検討してる人は自分の住所が対象エリアに記載されているか必ず確認してください。
【改善対策4】光回線に変更する
どうしようもないので大人しく光回線に変更しましょう。
そもそも、通信速度を最優先にしたいなら最初から光回線を引くのがベストです。ソフトバンクなら
SoftBank光
光回線は自宅まで線を引っ張ってくるので開通工事が必要ですが、そのぶん通信速度の速さや安定度は1番です。(ソフトバンク光とSoftBank Airの詳しい違いは下記記事参照)
参考記事ソフトバンク光とSoftBank Airの違いとは?メリットデメリット比較
私もSoftBank Airを契約する前にソフトバンク光の方を契約していましたが、速度で不満を持ったことはほぼありませんでしたよ。
さすが光回線とあって、有線接続だと通信速度も下り200Mbpsを超える爆速でした↓
Wi-Fiルーターを経由してスマホに電波を飛ばしても、下り145Mbpsという高速が出ます。
これくらいの速度が出れば、動画やオンラインゲームも全くストレスなく快適に遊べます。PS Vitaでゲームをしている時は時折ややタイムラグを感じることがありましたが、それ以外に速度でストレスを感じたことはありません。
詳しい記事【速度検証】SoftBank光でPS4やオンラインゲームは快適プレイできる?
自宅に光回線が引けるのであれば、ソフトバンク光を契約するのが一番確実ですね。別途でWi-Fiルーターを買ってくれば、SoftBank Airのように家中にWi-Fiを飛ばすこともできます。
通信速度を最優先にしたいなら、やはり光回線がベストです。
公式サイト
SoftBank光
【改善対策5】回線工事ができないなら、WiMAXで代替を検討
「そもそも自宅に光回線が引けない事情があるからSoftBank Airにしてんだ!」って人も多いかと思います。回線工事禁止のアパートに住んでいる人とか、あるいて転勤族の人など。
その場合は、SoftBank Airと同じくWi-Fiサービスである「WiMAX」を検討してみてはどうでしょうか。
- WiMAX: au系列のモバイルWi-Fiサービス。auグループ会社の
UQ WiMAX
が提供しているモバイル回線。
WiMAXは、SoftBank Airと同じくモバイル回線を利用したWi-Fiサービスですが、Airと違ってWi-Fiルーター(機器)がポケットサイズの小型で、外にも持ち運べることが大きな違いです。カフェで執筆したりノマド仕事する人には大人気のサービスですね。SoftBank Airはさすがに外出先には持ち運べないので。
SoftBank Airと同じく、WiMAXにも提供エリアがあります。しかしSoftBank Airとはエリア判定基準が違うので、SoftBank Airでエリア外の地域でも、WiMAXならエリア内ということもあります。
WiMAXのエリア情報も公式サイトで確認できるので、契約検討するならチェックしておきましょう。
公式HP
UQ WiMAX
私もノマドワーカーなので過去にWiMAX使っていましたが、速度面ではSoftBank Airとそう変わりません。所詮はモバイル回線サービスなので、auスマホとソフトバンクスマホで別に通信速度に差がないのと同じ感じです。
よく「WiMAXは屋内に弱い」と言われることがありますが、私が使っていた限りではそのように感じたことはありませんでした。
ただし!
SoftBank Airと違い、WiMAXは3日間で10GB以上使うと速度制限を受けるという明確な制限ルールがあります。なのでお世辞にも「使い放題」とは言えません。
SoftBank Airは、「回線が想定以上に混んだときには速度制限することがある」という明記はありますが、○日間で○GB以上〜といったような明確な制限ルールは設けていません
とはいえ、光回線が引けないなどの事情があれば、確かにモバイルWi-Fiに頼るしかありません。SoftBank Airがダメであれば、WiMAXが代替候補となります。
まとめ
幸い、私のSoftBank Airはまだ好調に動いてくれていますが、他のユーザーの声を聞いてみると今後速度が遅くなる可能性は否定できません。
もし常時10Mbpsも切るようなことになれば……私は大人しく
SoftBank光
Softbank Airは年々Airターミナルが進化しているので、次のAirターミナル4が出るのであれば、さらに速度向上していることを願います。