ソフトバンクの「SoftBank Air(ソフトバンクエアー)」は”置くだけWi-Fi”と称され、工事不要でコンセントにつなぐだけで即ネットが使える手軽さが最大のメリットです。
しかしその反面、あくまでスマホと同じモバイル回線を利用した無線のWi-Fiサービスのため、しっかり回線工事をして屋内まで線を引いてくる光回線に比べると通信の速度や安定度は劣るというデメリットもあります。
で、実際どのていど通信速度の妥協が必要なのでしょう?
YouTube動画くらいは問題なく観れるの?
というのは、誰もが気になるところですよね。
先に結論から言えば、
SoftBank Airは、”基本的に”はYouTubeなら朝から晩まで問題なく視聴できます。
ただし、最高画質にすると時間帯によっては厳しい面があったりと注意点もあります。
この記事で詳しく検証レビュー結果をまとめていきたいと思います!
SoftBank Airの実際の通信速度はどれくらい?スピードテストしてみた
Youtubeの視聴検証に入る前に、実際にSoftBank Airってどの程度の通信速度なの? という点を確認しておきましょう。
SoftBank Airは光回線とは違い、スマホなどと同じモバイル回線を利用したWi-Fiサービスとあって速度面に不安がある人が圧倒的に多いでしょう。
ただ実際に私のSoftBank Airで計測してみると、意外なほど好調な結果がでました。
無線Wi-Fiでの通信速度テスト結果
まずはSoftBank AirをWi-Fiで利用した際のスピードを1日かけてテストしてみました。
<朝8時>
<昼12時>
<夕方17時>
<夜20時>
- 【朝8時】:下り55.4Mbps/上り7.59Mbp
- 【昼12時】:下り60.8Mbps/上り7.98Mbps
- 【夕方17時】:下り71.3Mbps/上り7.05Mbps
- 【夜20時】:下り35.7Mbps/上り7.56Mbps
ご覧の通り、1日を通して30〜70Mbps程度の速度が出ており、正直に言って予想を上回る数値でした。
これくらいの数値が出ていれば、動画はもちろんオンラインゲームも余裕でサクサクプレイできるレベルです。
SoftBank Airは夜間に速度が落ちやすい(=回線混雑しやすい)と言われていますが、確かに20時前にガクッと下がってはいるものの、それでも下り35.7Mbpsとキャリアスマホ並みの速度が出ているのは及第点ではないでしょうか。
【注意】SoftBank Airの速度はエリアによって大きく変わる!
ただ注意点があります。
SoftBank Airはモバイル回線サービスなので、地域エリアによって通信品質(速度や安定度)が大きく変わる性質があります。
上記の速度結果は、あくまで私のエリアでの速度なので、あなたのエリアで同レベルの速度が出るかはわかりません。
なのでまず、自分の住所がSoftBank Airのエリア圏内かどうかを必ず確認してください。
エリア情報は、
右の「対応速度」というのはSoftBank Airがそのエリアで出せる最大速度です。つまり、これらのエリアならSoftBank Airで最大261Mbps(※)の速度が出せるということです。ちなみに私が上記で速度テストしたエリアは「261Mbps」のエリアです。
逆に、ここに掲載されていないエリアでは、最大速度が、下り最大175Mbps/165Mbps/112.5Mbps/110Mbps(※)にまで落ちることが公式に明記されています。
結論を言うと、このエリアに載っていない市町村に住んでいる場合はSoftBank Airは諦めた方がいいです。Youtubeはおろか、ネットサーフィンすらストレスが溜まるレベルの可能性があります。
下記の公式サイトで必ずエリアをチェックしておいてください。
参考記事SoftBank Airのエリアを確認する方法。自宅が対象エリア外の対策まで
SoftBank AirでYouTube動画を視聴してみた
先に結論は書きましたが、基本的にはYouTube動画は問題なく見れるレベルでした。
YouTube視聴に必要な通信速度はどのくらい?
Youtube動画は、画質によって必要な速度が変わります。
再生開始時は、通信速度に応じた画質が自動で適用されるシステムです。速度が遅いほど低画質再生になり、速度が早ければ高画質再生が可能になります(手動で画質を切り替え可能)。
画質ごとの必要速度は、おおよその目安ですが下記の通り。
画質レベルと必要速度
- 144p:0.2Mbps ←最低画質
- 240p:0.3Mbps
- 360p:0.5Mbps
- 480p:1Mbps ←標準画質
- 720p:2Mbps
- 1080p:3〜5Mbps ←高画質
※一応、YouTube公式のシステム要件では、「500kbps以上のネット接続」と記載あり。
上記の目安速度が必要最低限だとすると、回線混雑時のことなどを考えると余裕を持って2倍はみたいところ。なのでざっくり言えば、YouTubeは2〜4Mbpsが出せれば(標準画質480pで)問題なく視聴できるとしてOKです。
480p画質の動画は、画面解像度が高いスマホだと若干画面がぼやけて見える程度。とくにストレスは感じないレベルの綺麗な表示です。
ちなみに、YouTube以外の人気動画サービスの目安速度は以下の通りです。
- Hulu:スマホ3Mbps/PC6Mbps
- Netflix:5Mbps(HD画質)
- Amazonプライムビデオ:3.5Mbps(HD画質)
- dTV:4Mbps(HD画質)
- U-NEXT:3Mbps(高画質)
※最低限必要な速度と思っておけばOK
朝は高画質動画も問題なく再生できた
まず朝8時。HD(720p)やフルHD(1080p)の高画質なものも含めて、問題なく再生できました。
読み込みが遅かったり、動画が途中で止まることもなく、再生中は光回線と変わらない快適さでした。大満足です。
ちなみにYouTubeでは再生時に一旦自動で最適な画質が選択されます(その後に手動で切り替え可能)。朝の検証時は480pが自動選択されていました。
手動で切り替えて検証した結果、720pや1080pでも再生できた次第です。
昼もとくに問題なし、きれいな動画を楽しめた
回線が混雑しやすい昼の時間帯ですが、こちらも朝と同じくフルHD画質(1080p)でも問題なく動画再生できました。
動画再生中のシークバー(動画タイムラインの読み込みを終えている白い部分)ですが、再生中の部分よりだいぶ先に進んでいますよね。
途中で追いつかれる(=動画が止まる)こともなく、いたって快適です。
ただ一点、「サムネイル画像」の読み込みに若干の時間がかかった印象です。
画像のように、画面を開いた段階では動画の紹介画像が読み込めていません。しかし1~3秒もすれば全部読み込まれたので、とくに支障はなかったです。
ちなみに、再生開始時はYouTube側で自動的に「480p」の画質が選択されていました。手動で高画質に切り替えても普通に観れます。
夕方は720p画質まで視聴可能。フルHDは困難
夕方17時台はお昼までと傾向が変わり、ストレスフリーに再生ができるのは720p画質まででした。
自動再生ではやはりお昼までと同様画質が480p、手動で切り替えて対応できたのが720pまでです。1080pだと再生がすぐ読み込みを終えている部分に追いついてしまうので、快適ではありませんでした。
1080p画質だと「読み込み中」が頻繁に。
ただしスマホで動画を見るときは画面自体が小さいので、わざわざ最高画質の1080pにまで解像度を上げる必要性は薄いとも思います。
一つ画質を落とした720pでもスマホでは十分綺麗なので、個人的にはスマホでの視聴ならさほど問題ないレベルですね。
夜も720p画質までは問題無し。ただ1080p画質は厳しい
夜20時台のテストでも、最高画質の1080pでの動画再生は無理でした。
画像のとおり読み込み中のまま止まってしまい、なかなか安定して再生できません。
再生時の自動設定だと画質は480pです。手動で上げる場合は720pまではOKでした。
夕方から夜にかけてはSoftBank Airを使う人が増えて一気に回線が混雑するので、YouTubeの速度も不安定になるのはある程度避けられません。
とはいえ、標準画質より1個上の720p(HD画質)が問題なく再生できたので、モバイル回線としては十分好調と言える結果です。正直、検証前はHD画質でも再生は厳しいのではないかと思っていたくらいなので。
エリア判定を忘れずに!
この検証は、あくまで私のエリア(最大261Mbpsエリア)で計測した結果です。
SoftBank Airはエリアによって速度が大きく変わるので、契約を検討する際には必ず公式サイトで自宅地域がエリア情報に掲載されているかチェックしてください。
ソフトバンクエアーを有線接続すると動画視聴のパフォーマンスアップする?
SoftBank AirはLANケーブルで有線接続ができる
SoftBank Airは、LANケーブルを直接繋ぐことで「有線接続」することもできます。
一般的には、無線Wi-Fiで電波をキャッチするよりも、有線で直接繋いで通信する速度向上・安定が見込めます。
LANポートは1Gbpsまでに対応。
パソコンでYouTube視聴する人も多いと思うので、有線接続で通信速度(視聴の快適さ)が変化するかも検証したところ、やはり有線接続の方がパフォーマンスが良さげです。
自動設定が720p画質に向上!昼〜夜はフルHDでの視聴が可能に
まず、再生時に自動で適用される画質が720pに向上しました(無線Wi-Fiでの接続だと自動で480p)。
実際に720p画質で再生しても快適です。途中で動画が止まることもありません。
さらにお昼の時間帯では、フルHD1080pの動画も再生できました。
昼間の時間帯はWi-Fi接続でもフルHD再生できたので、SoftBank Airはお昼に強いのかも。
実際に、夕方ごろになると有線でもフルHDの再生は厳しくなります。ただ、自動設定で720pが適用されているので、やはりWi-Fi接続よりは気持ち安定している印象です。
回線が混みやすい夜間は、Wi-Fiでは720p画質が限界でしたが、有線接続なら夜間でもフルHD再生が可能でした。
とはいえ、再生が読み込み部分に追いつきそうで結構ギリギリではあった印象です。
一応、自動設定では720pで再生されます。フルHD(1080p)で再生したい場合は手動で切り替えましょう。
エリア判定を忘れずに!
再度繰り返しますが、SoftBank Airはエリアによって速度が大きく変わるので、あくまで参考程度に。
契約を検討する際には必ず公式サイトで自宅地域がエリア情報に掲載されているかチェックしてください。
YouTube動画のアップロード(動画投稿)は厳しい
YouTubeの動画視聴においては概ね問題ない結果が出ましたが、動画を投稿する場合は話がちょっと別です。
通信速度には「下り速度(=ダウンロード)」と「上り速度(=アップロード)」があります。
ここまで検証してきた「通信速度」は下り速度のことで、これが動画の視聴(ダウンロード)などの指標となる速度です。下り速度に関してはSoftBank Airの性能で問題ないと言いました。
逆に「上り速度」というのはアップロードのことで、例えばYouTubeに動画を投稿したり、ニコニコ動画で生配信をするときなどの指標となります。ネット上にこちら側から発信するときの速度ですね。
正直、SoftBank Airの上り速度は遅いです。スマホでアップロードするより遅いかもしれません。
YouTuberとして動画投稿や配信をしたいのであれば、光回線である「
SoftBank光
動画が重い・・・SoftBank Airが遅いときに通信速度を少しでもあげる対策方法
ただし、どちらとも劇的な改善をもたらすものではありません。
SoftBank AirはLANケーブルで有線接続も可能
SoftBank AirはLANケーブルを使った有線接続に対応しています。
一般的には、無線で接続するよりも有線接続した方が速度が(多少は)向上したり安定しやすくなったりします。
ただし、無線Wi-Fiの接続で最初からほとんど問題なく繋がっている場合は、有線にしてもさほど効果は変わりません。
有線接続が推奨されるのは、Airターミナルと接続機器(PS4やPCなど)の間にドアや家具などの障害物がある場合です。
とくに通信速度の速い5G電波は障害物に弱く、回り込みが苦手なので、間に物や壁や床があると電波が届きにくくなります。
そんな時は、有線ケーブルで直接繋げばダイレクトに通信できるのでパフォーマンスはアップするでしょう。
ちなみに、私のように障害物とかなく、Wi-Fi接続ですでに下り50Mbpsとか出る人は、すでに最大限のパフォーマンスが出てるので有線接続してもほとんど変わりません。
多分ですが、どう頑張ってもソフトバンクエアーで下り100Mbpsとかは出ないので、下り70MbpsくらいがソフトバンクエアーのMAXパワーだと感じています。
5G(5GHz帯)で接続する
SoftBank Airは「2G(2.4GHz)」と「5G(5GHz帯)」という2つの周波数帯を使うことができます。これは接続する際に好きな方を選ぶことができます。
両者を比較すると、5Gの方が新しい規格で通信速度が速いです。なので速度有線するなら5Gで接続するようにしましょう。「○○-5G」というSSIDに接続すれば5GHz帯を利用できます。
ただし、5Gは高速な反面、障害物に弱いという弱点があります。Airターミナルと接続機器(今回はiPhone)の間にドアや家具、床や壁などの障害物があると電波が届きにくくなるので注意しましょう。
2Gと5Gの特徴をざっくり比較すると以下の通りです。
2Gと5Gの違い
- 【2G(2.4GHz帯)】
→速度は普通だが、障害物に強く電波も遠くまで届く。しかし周りの機器の電波干渉を受けやすい。 - 【5G(5GHz帯)】
→ 速度は早いが、障害物に弱く通信距離が遠くなったりすると不安定になる。周囲の機器の電波干渉には強い
詳しくは下記記事に書いているので、参考にしてください。
Airターミナルは電波を拾いやすい窓際に設置する
SoftBank Airは外を飛んでいる電波をキャッチして室内に広げているので、Airターミナルの設置場所(置き場所)で電波の拾い具合に差が出たります。
詳しくは「SoftBank AirのAirターミナルは置き場所で速度が変わる?どこに置くのがベストか」という記事で検証してみたのですが、
結論を言うと、なるべく窓際にAirターミナルを置きましょう。
窓際の方が外の電波をキャッチしやすいからです。逆に部屋の奥の方に置いたり、障害物に囲まれた位置に置くと外の電波をうまくキャッチできずに通信が不安定になったりするので移動させましょう。
ただ、厳密に言うとどの位置がベストかは一概に言えないので、自分で一番安定するポイントを探してみるといいです。
≫SoftBank Air(ソフトバンクエアー)公式サイトへ移動する
【申し込み前に】SoftBank Airの基本情報をおさらい
SoftBank Airに最新5Gモデル「Airターミナル5」が登場!
今まではAirターミナル4(下り最大612Mbps)が最新モデルでしたが、現在ついに最新5GモデルのAirターミナル5が登場しました。
5Gモデル「Airターミナル5」の最大の特徴は、
- 下り最大2.1GBpsという超高速
- (まだ提供エリアは少ない…)
下り最大2.1Gbpsというのは、もはや光回線のレベルの速度です。文字通り今までとはケタ(メガ→ギガ)が変わりました。
あくまで「下り最大速度」というのは理論値(理論上可能な速度でありベストエフォート)なので、実際に家で使って2.1GBpsが出るわけではありません。ただ、さすがに今までのAirターミナル4よりは平均して高速が出せます。
一つ注意点として、5Gモデル(Airターミナル5)はまだ提供エリア=使えるエリアがかなり少ないです。
下記の公式サイトで5Gの対象エリアを確認できるので、5G検討してる人は自分の住所が対象エリアに記載されているか必ず確認してください。
ソフトバンク Airの月額料金
上記の最新Airターミナル5とAirターミナル4で月額料金が変わります(最新Airターミナル5の方が少し高い)。ただ、最新Airターミナル5はまだ提供エリアが少ないので、下記では従来のAirターミナル4の料金を記載します
ソフトバンクAirの月額料金は、Airターミナルを「レンタル」するか「購入」するかで変わってきます。
レンタルした場合の購入料金
※購入の場合は分割回数(12回/24回/36回/48回)によって月ごとの支払額が変わるので、詳細はSoftBank Air公式サイトのシミュレーションを確認してください。
※事務手数料3300円が必要です
※SoftBank Air の契約期間は2年間(SoftBank Air の課金開始日の属する月を1ヵ月目として、24ヵ月目の末日まで)です。解約の申し出がない場合は、更に2年間を契約期間として更新します。契約期間満了の月以外で解約した場合、9,500円の解除料が必要です。
【最後に】ソフトバンクAirは8日以内なら無料で返却可能。お試し利用してみるのが最も確実
ここまで色々説明して最後は身も蓋もないですが、1番確実なのは実際に使ってみることです。
SoftBank Airは本当にエリアや環境で天と地ほど変わるので、使ってみて判断するのが一番話が早いし確実です。
先にちょろっと言いましたが、ソフトバンクAirは契約日から8日以内なら無料で契約解除・返却が可能です。
必ず