最近は、工事なしで手軽に設置できるホームルーター(置くだけWi-Fiとも言う)を利用する人が増えてきました。
私も現在、ソフトバンクが提供している置くだけWi-Fi「SoftBank Air(ソフトバンクエアー)」を利用しています。
こうしたホームルーターは設置が手軽と言うメリットもある反面で、デメリットもしっかりあります。
実際に私が利用していて感じるホームルーターのメリット・デメリットを先にまとめてみるとこんな感じ↓
ホームルーターのメリット
- 開通工事がいらず・コンセントに挿せば即使える圧倒的な手軽さ
- 引越しや転勤の時は別の場所でも使える(ただし住所変更手続きが必要)
- 通信量制限はなく使い放題(※商品による)
ホームルーターのデメリット
- しっかり工事する光回線に比べると通信速度が遅い
- とくに夜間は速度が低下しやすい
- 利用するエリアによって通信速度や安定度が変わる
ホームルーターや置くだけWi-Fiと呼ばれるネット回線は各社が色々な名前で出していますが、仕組み的にはどれも大体同じなのでメリット・デメリットもほぼ共通で上記の点になるかと思います。
それぞれの点について下記で詳しく説明していきます。
置くだけWi-Fi・ホームルーターの3つのメリット
メリット①:開通工事がいらない圧倒的なラクさ
置くだけWi-Fi・ホームルーターの最大のメリットは、
開通工事が不要。
ということに尽きます。
ルーターをコンセントに挿して電源ONするだけでWi-Fiが使えるようになるので、様々な理由で開通工事ができない人(引っ越し・転勤が多かったり、アパート・団地・社宅・寮など工事禁止物件に住んでいるなど)でも、簡単に導入できるのが最大のメリットです。
逆に言うと、工事不要というメリットに恩恵がない人はホームルーター・置くだけWi-Fiを契約する理由が1ミリもないです。
後述のデメリットで書きますが、こうした置くだけでOKのホームルーターは、しっかり工事して開通させる光回線に比べると速度が遅いです。良くも悪くも「ライトなWi-Fi」と言うイメージ。
なので、開通工事が別に問題ないのであれば大人しく光回線にしておいた方がネットは快適です。
参考記事ホームルーターと光回線って何が違うの?メリット・デメリット・おすすめの人まとめ
メリット②:引越し先でもそのまま使い続けられる【ただし、住所変更手続きが必要】
転勤や引っ越しが多い人にとっては、引越し先でもコンセントに挿すだけでそのまま使い続けられるのも大きなメリットです。
これが一般的なネット回線(光回線)だと、引っ越すたびに解約したり、再契約して新居で開通工事をしたりとめちゃくちゃ面倒・・・。
工事不要のホームルーターなら、Aルーターを新しい家に持っていくだけで、すぐにネットを使えるのでめっちゃ楽ですね!
ホームルーターによっては、契約住所以外で無断で利用することを禁止しています。
例えば私が利用しているSoftBank Airは、契約住所以外での無断利用を禁止しており、公式サイトには下記の通り明記されています。
そのため、引越しする際には住所変更手続きが必要になります。
手続きといっても住所変更するだけなので、スマホから5分で終わるくらい簡単なものです。
参考記事SoftBank Airは引越し先で使える?住所変更の手順・注意点まとめ
メリット③:使い放題である(商品によって速度制限ルールあり)
ホームルーターに限らず、今どきのネット回線は容量無制限の使い放題プランが用意されています。
ただ、商品よって速度制限ルールがある点には注意が必要。
例えば私が利用しているSoftBank Airは、夜間になると速度が下り10Mbps程度まで下がることが多いです。SoftBank Airは一律の制限ルールはなく、「回線が混雑した場合に速度を下げることがあります」というだけのルール。これは比較的緩い方です。
これがWiMAXのホームルーターになると、俗にいう「3日10GB制限」があります。3日間で10GB以上使うと最大1Mbpsまで速度を下げるという一律ルールがあるので、実質的に月100GB程度しか満足に使えません。
この3日10GB制限は多くのWi-Fiでルールになっているので、使い放題プランがあれど契約する際は確認しておいた方がいいでしょう。
置くだけWi-Fi・ホームルーターの3つのデメリット
デメリット①:光回線に比べると速度が遅い
工事なしで導入できるホームルーターは、良くも悪くも「ライト(軽い)なネット回線」と思っておきましょう。
仕組み的には、スマホと同じように基地局のモバイル電波をキャッチして通信するWi-Fiなため、しっかり開通工事をして屋内まで線を引いてくる光回線に比べると、どうしても速度は遅くなります。
例えば、私が利用しているソフトバンクのSoftBank Air(ソフトバンクエアー)の速度をテストしてみるとこんな感じです↓
<朝8時>
<昼12時>
<夕方17時>
<夜20時>
- 【朝8時】:下り71.8Mbps/上り9.67Mbps/Ping28ms
- 【昼12時】:下り85.0Mbps/上り9.01Mbps/Ping29ms
- 【夕方17時】:下り68.1Mbps/上り7.67Mbps/Ping29ms
- 【夜20時】:下り8.13Mbps/上り8.09Mbps/Ping28ms
当然スピードテストは日によって結構数値が変動するのですが、
- 朝〜夕方:下り40Mbps〜80Mbps
- 夜:下り8Mbps〜15Mbps
程度になることがほとんどです。
これが同じソフトバンクの光回線である「SoftBank光 」になると下り100Mbps以上は出るので、確かに速度数値で言えば光回線より遅いのは事実です。
ただ、SoftBank Airでもこの程度(下り数十Mbps)の速度が出れば、ネットをする上でストレスを感じるシーンはないです。動画視聴やオンラインゲームも概ね快適にできるレベルです。
参考記事【調べてみた】ソフトバンクの置くだけWi-Fiの速度は遅い?速い?
デメリット②:夜間に速度低下しやすい
みんながネットを使い出す夜間になると、回線が混雑して渋滞のような状態になりやすくなり速度が低下しがちになります。
これは、同じ基地局の電波を同エリアのユーザーみんなで使い分けあっているので仕方ない問題です。
私の体感的に、夜に速度低下してもWEBサイトを見たり動画を見るくらいならさほど問題なく普通に見れますが、オンラインゲームは夜は重さを感じることもあります。
参考記事SoftBank Airは夜に速度低下しやすい?時間帯による速度変化と夜間の使用感をレビュー
私が使っている
オンラインゲームについては、下記記事で実際の検証結果をまとめていますので参考にしてください↓
参考工事なしのWi-Fiホームルーターでオンラインゲームはできる?PS4やニンテンドースイッチで検証【SoftBank Air/WiMAX】
ホームルーターはエリアによって速度が変わる!契約前のエリア確認が必須
ホームルーターのような置くだけWi-Fiは、スマホと同じモバイル回線サービスなので、利用可能エリア(地域)というのが細かく決まっています。
利用するエリアによって引き出せる最大速度が異なり、体感的にも速度が変わってきます。
これはスマホを使っていて場所によって電波が弱まったりするのと同じ理屈で、周囲に電波を遮るものがあったり、基地局との位置関係、あるいは同エリア内のユーザー数など色々な要素で速度が(エリアによって)変動してきます。
そのため、ホームルーターを契約するときは、まずは自分の住所がSoftBank Airのエリア圏内かどうかを必ず確認が必要です。
私が使っているSoftBank Air(ソフトバンクエアー)だと、公式サイトに「住所別下り最大速度情報」というページがあり、エリアごとの最大速度を確認することができます。
このようにかなり細かくエリアが区切られており、エリアによって最大速度が違うことがわかります。
そのため、ホームルーターは人(その人のエリア)によって速度や使い心地が違うということを理解しておく必要があります。
容量無制限でおすすめの置くだけWi-Fi・ホームルーターを2つ紹介!
メリット・デメリットを挙げたところで、私がおすすめする二大人気のホームルーターを紹介しておきます。
ソフトバンクの「SoftBank Air(ソフトバンクエアー)」と、UQコミュニケーションズ(au系列)の「UQ WiMAX(Home L02)」です。
各ホームルーターの特徴
SoftBank Air(→公式HP)
……ソフトバンクが提供しているホームルーター。工事は不要、コンセントに挿して電源ONすればすぐにネットが使える。通信量無制限で使い放題。- WiMAX(→UQ WiMAX公式HP)
……au系列のUQ WiMAXが提供しているモバイルWi-Fi。コンセントに挿して使うホームルーター型もあれば、外へ持ち運ぶこともできるポケットサイズのルーターもあり。3日で10GB制限あり。
SoftBank Airはまさに今わたしが使っている置くだけWi-Fiですね。WiMAXはホームルーター型のHome L02ではないものの、ポケット型ルーターは何度も使っているので使い心地は大体把握しています。
3日10GB制限なしで使い放題のホームルーター「 SoftBank Air(ソフトバンクエアー)」
あえてどちらかをおすすめするなら、私が実際に選んで使っている
先に言っておきますが、ソフトバンクユーザーだけでなくauやドコモ利用者でも契約可能です。ただ、ソフトバンク/ワイモバイルのスマホ利用者だとスマホセット割引で毎月のスマホ代が1000〜2000円安くなるので超お得になります。
ソフトバンクエアーの特徴は以下の通り。
SoftBank Airの特徴
- 回線工事が不要!コンセントに挿して電源ONするだけでネットが使える
- 通信量の制限はなく使い放題
- ただし、回線が混雑した際に速度制限がかかる場合がある(3日10GB制限はない)
- 通信速度は利用エリアと通信環境に大きく左右される(私も使っていますが、私の環境では動画もオンラインゲームもほぼ問題なくできるレベル)
- 外への持ち運びは不可能。なので「自宅のみ」で使う前提。
私が他のホームルーターよりSoftBank Airを選んだ理由として大きいのは、
- 私のエリアでは速度がある程度出ること(動画やオンラインゲームも大体問題なし)
- 3日10GB制限がなく、夜間の速度制限も緩いこと
この2点がとても大きいです。
私はオンラインゲームを結構する方なので、3日10GB制限があるWi-Fiはさすがに厳しい。土日でゲームしたら10GBなんてすぐ超えちゃいますし、なんなら容量大きいゲームをダウンロードしたら瞬殺で速度制限食らっちゃいます。
3日10GB制限ありのWi-Fiは、速度制限時の1Mbps以下まで落ちるので、こうなるともうゲームどころか動画も厳しい。これを家のネット回線にするのはちょっと無理がある。
となると、3日10GB制限がなく、速度制限を夜間に受けても下り8〜10Mbpsくらいは出せるSoftBank Airがベストだったわけです。
SoftBank Airでオンラインゲームがちゃんとできるかは、いろいろなゲームで検証して下記記事でまとめているので参考にしてください↓
参考有線必須?SoftBank AirでオンラインゲームやPS4はできるか検証まとめ
購入した場合の利用料金
レンタルした場合の購入料金
レンタルした場合はキャンペーン割引が適用されない上、元の月額料金も購入プランより高いです。
購入プランは分割払いにすると36ヶ月分割になるのがネックですが、トータル料金でいうとお得になります。
リンク
SoftBank Air の契約期間は2年間(SoftBank Air の課金開始日の属する月を1ヵ月目として、24ヵ月目の末日まで)です。解約の申し出がない場合は、更に2年間を契約期間として更新します。契約期間満了の月以外で解約した場合、9,500円の解除料が必要です。
ホームルーターとポケット型があるWiMAX(ワイマックス)
WiMAXには、自宅で使う専用の「ホームルーター型」と、外へも持ち運びできる小型の「ポケット型」の機種があります。
ホームルーター型の最新機種は「HOME L02」というルーターで、SoftBank Airと同じようにコンセントに挿すだけで使えるようになります。
ポケット型ルーターと何が違ってくるかというと、
ホームルーター型のメリットデメリット
- メリット:屋内なら最大40台を同時に接続できて電波を遠くまで飛ばせる強み
- デメリット:外へは持ち運べない
という点ですね。
自宅専用のホームルーター型は、外へ持ち運べないぶん、同時接続台数のスペックが高めです。
自宅で家族複数人が同時にネットを使ったり、スマホとタブレットとPS4を同時に使ったりするときに、ホームルーター型の機種の方が同時接続に耐えうる力があります。
参考記事ホームルーターとモバイルルーターの違いって何?どちらがおすすめか?
WiMAXの特徴をまとめてみると次の通り。
WiMAXの特徴
- ホームルーター型とポケット型の2種類ある(ポケット型は外へ持ち運べる)
- 通信量無制限の「ギガ放題プラン」あるが、3日10GBの速度制限あり
- 通信速度はエリアによって影響を受ける
- プロバイダが複数ある
- auスマホにセット割引あり
私が以前に使っていたポケット型ルーターで通信速度テストをしてみた結果がこちら↓
- ハイスピードモード
→下り21.7Mbps/上り1.05Mbps/Ping68ms - ハイスピードエリアモード
→下り15.1Mbps/上り6.96Mbps/Ping69ms
この程度の速度が出れば、ネットをする上ではまぁ問題ないレベルなのですが、
WiMAXはいかんせん3日10GB制限がキツいです。
正確にいうと、WiMAXは3日で10GB以上使うと最大1Mbpsまで速度制限がかかります。
3日で10GBまでしか使えないと、使い放題プランとは言っても実質的に1ヶ月約100GB上限みたいなものですからね・・・。
動画視聴くらいなら100GBあれば十分ですが、ヘビーゲーマーであれば確実に速度制限を食らうでしょう。
この点から、自宅用ネット回線でオンラインゲームをたっぷりしたいという理由で、私はWiMAXよりもSoftBank Airを選びました。
商品(WiMAX)自体は同じものですが、どこのプロバイダで契約するかによってほんの少し月額料金が変わったり、キャッシュバックが受けられたりします。
各プロバイダの月額料金とキャッシュバックを表にしてみました。
プロバイダ | 月額・キャッシュバック特典 |
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BIGLOBE WiMAX |
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※全てギガ放題プラン(通信量無制限)の料金です
繰り返しますが、商品(WiMAX)自体は同じもので「どこで契約するか」だけの話です。それでもどのプロバイダにするか決められない人は、下記の基準で選びましょう。
信頼とサポート力を優先するならUQ WiMAX
UQ WiMAXは、WiMAXサービスの運営元であり「本家」に当たります。auスマホをauショップで契約するようなものなので、契約するにしても1番安心と言えるでしょう。
キャッシュバック額などは少なくても1番信頼できるところで契約したいならUQ WiMAXを選びましょう。
月額料金の安さを優先するならBroad WiMAX
シンプルに月額料金が一際安いのがBroad WiMAXです。キャッシュバックは高額な初期費用と相殺されるので戻ってくるお金はないのがネックですが、初期費用無料で月額最安なので最もお得感を味わいやすいプロバイダです。
一番お得にWiMAXを契約したいならBroad WiMAXにしましょう。
まとめ
置くだけWi-Fi・ホームルーターというイマドキっぽいWi-Fiは、工事なしで簡単に使えるという圧倒的なメリットの反面、速度的に光回線に劣るというデメリットを併せ持っています。
一長一短あるので、決して全員におすすめできるネット回線ではないです。
工事なしの手軽さか、速度か、どちらを優先するかをしっかり考えておきましょう。