自宅に光回線が引けなくて困っている人多いと思います。地域によっては光回線のエリア外だったり、マンションやアパートなど集合住宅では大家さんの都合などで開通工事ができない物件もあります。
またマンションやアパートの光回線というのは一括で管理されている場合が多く、自分で好きな回線を契約するのが難しい場合が多いです。大抵はアパート・マンションの共有部分(通路や階段)まで1本の回線がすでに通っていて、そこから各部屋へ枝分かれして繋げる仕組みになっているからです。
結論から言うと、工事不要のネットWi-Fiで代用する方法があります。
家の中まで回線を通すタイプではなく、外を飛んでる電波をキャッチして家の中に広げるタイプのWi-Fiです。工事は不要なので、契約すれば今からすぐに使えるお手軽インターネットですね。
工事不要かつ制限なしで使い放題のWi-Fiとして候補となるのは以下2つです。
Wi-Fiの基本情報
……ソフトバンクが提供している据え置き型Wi-Fi。工事は不要、コンセントに挿して電源ONすればすぐにネットが使えるようになります。もちろん容量無制限で使い放題。ソフトバンクスマホとのセット割引あり
……株式会社オールコネクトが提供しているポケット型Wi-Fi。「通信制限一切なし」がウリで3日10GB制限なしの使い放題。3キャリア回線対応していてどこでも繋がりやすい。持ち運び可能なメリットあり。
ざっくりこんな目的の人におすすめ
- ソフトバンクスマホ利用者・自宅でオンラインゲームをするなら「
SoftBank Air(ソフトバンクエアー)」 - 外出先でも使いたい・月額料金の安さ優先なら「
どんなときもWiFi
」
自分がどちらのタイプか把握しておくと、選びやすいと思います。
この記事では、光回線が引けないマンション・アパート向けの工事不要Wi-Fiとして、この2つのWi-Fiを詳しく紹介していきます。
SoftBank AirとどんなときもWiFiの特徴を簡単に比較してみる
(左が
SoftBank Airと、どんなときもWiFiの違い
両サービスについての詳細は後半で詳しく書くので、「手っ取り早く知りたい!」という人のためにまずは重要な特徴となる部分を簡単に比較してチェックしてみます。
比較ポイントを表にしてみたので、まずは眺めてみましょう▼▼
※スマホは横スクロール可
SoftBank Air | どんなときもWiFi | |
工事 | 不要 | 不要 |
月額料金 | 購入3880円 レンタル5370円 |
2年間3480円 3年目〜3980円 |
通信量上限 | なし | なし |
速度制限 | 夜間に低下する場合があり | ほぼなし |
携帯性 | コンセント必要、外出先は不可 | バッテリー充電、外出先で可能 |
最大速度 | 350Mbps | 150Mbps |
実際の速度目安 | 8Mbps〜80Mbps | 10Mbps〜40Mbps |
有線接続 | できる | できない |
同時接続台数 | 64台 | 5台 |
契約期間 | 2年間 | 2年 |
スマホ割引 | ソフトバンク「おうち割」 ワイモバイル「光セット割」 |
なし |
公式サイト |
|
どんなときもWiFi |
※内容は時期によって変更される場合があります。詳細は公式サイトでご確認ください。
最初に言っておくと、SoftBank AirもどんなときもWiFiもモバイル回線を利用したWiFiサービスという点で同じものなので、通信レベルに劇的な差はありません。
詳しくは後述しますが、動画を見たりオンラインゲームするくらいなら、どちらも体感的にはさほど変わらず問題なくできています。
商品力として差が出るポイントは、
- SoftBank Air:有線接続ができる。同時接続台数が64台と多い(つまり自宅用に特化している)
- どんなときもWiFi:持ち運びが可能で自宅以外でも使える
という点ですね。
なのでざっくり言えば、自宅で使うだけなら「
モバイル回線を利用したWi-Fiであることの特徴
SoftBank AirもどんなときもWiFiも、モバイル回線を使ったWi-Fiサービスである点は同じ。どちらも工事不要な代わりに、しっかり工事して屋内まで線を引く固定回線(光回線)に比べると通信速度や安定度は劣るというメリット・デメリットも同じです。
ここで、モバイル回線を利用したWi-Fiサービスの特徴を簡単におさらいしておきます。
モバイル回線を利用したWi-Fiサービスの特徴
- 開通工事が不要ですぐに使える
- しっかり工事する光回線に比べると通信レベル(速度や安定度)は劣る
- 利用するエリアによって通信速度や繋がりやすさは大きく変動する
- 一人暮らしなら自宅回線にしてもいいが、家族みんなで自宅回線として使うのには向いていない
とくに3つ目の「エリア」の問題が重要で、スマホと同じように、場所によって電波が繋がりにくかったり速度が重くなったりするのがモバイル回線Wi-Fiの特徴です。
どんなときもWiFi
→ SoftBank Air 公式HPでエリア情報(住所別下り最大速度情報)を確認する
自宅のみで使うなら「SoftBank Air(ソフトバンクエアー)」|実際の速度や使い心地は?
「自宅で使う」が前提であれば、私が実際に使ってみて一番良さげなのが「
SoftBank Airの特徴をおさらいしておくと以下の通り。
知っておきたい特徴
- コンセントに繋ぐだけで即ネットが使える(引越しの時もラク!)
- 通信量制限はなく使い放題
- 夜間に速度低下しやすい。が、必要最低限の速度は出る
- ソフトバンクスマホとセット割引あり
- 利用エリアによって通信速度が大きく変わるので、エリア確認が必須
据え置き型WiFiなので外に持ち運びできませんが、自宅で使うなら一番安定感があるかなと感じています。
SoftBank Airの通信速度/速度制限について|動画やオンラインゲームはほとんど問題なくできる
なのであくまで参考にしかならないのですが、私の自宅でSoftBank Airの速度をテストしてみるとこんな感じです↓
<朝8時>
<昼12時>
<夕方17時>
<夜20時>
- 【朝8時】下り83.6Mbps/上り6.02Mbps/Ping31ms
- 【昼12時】下り45.8Mbps/上り6.89Mbps/Ping28ms
- 【夕方17時】下り98.1Mbps/上り7.38Mbps/Ping29ms
- 【夜20時】下り9.52Mbps/上り7.43Mbps/Ping33ms
日によって数値は上下するのですが、この数値はいい方ですね。平均すると朝〜夕方までであれば下り30〜60Mbpsくらいの範囲に収まることが多いイメージです。
これくらいの速度が出れば、動画は高画質で視聴可能ですし、オンラインゲームも基本的に問題なくプレイできるレベルです。
ただし見てわかる通り、SoftBank Airは夜間から(大体20時くらいから)速度低下しやすいです。これがSoftBak Airの速度制限になります。
WiMAXやポケットWi-Fiのように「3日間で10GBまで」といった一律ルールはないものの、「回線が混雑した場合には一時的に速度を制限する場合がある」という言い方で公式に明記されています。
とはいえ、SoftBank Airは速度制限を受けても下り7〜10Mbpsくらいは出ます。この程度の速度が制限が出せれば、ネットサーフィンはもちろん、動画視聴やオンラインゲームも基本的に普通にできるのでさほど心配は要りません。
詳しくは下記記事でも検証をまとめているので、より具体的に知りたい人は参考にしてください。
参考記事有線必須?SoftBank AirでオンラインゲームやPS4はできるか検証まとめ
参考記事SoftBank Airの速度でネット動画が視聴できるか検証まとめ|VODサービスごとの総評
さらに、SoftBank AirはLANケーブルを直接つないで有線接続ができる強みがあります。
無線電波だと、ルーターと接続機器の間に障害物があると電波が弱まります。例えば家具やドアや壁・天井など全て障害物になり得るので、そうした場合に有線接続することで速度を多少安定させることができます(劇的に変わるわけではありませんが)。
とくにオンラインゲームをするとき、速度が安定しにくい時は有線接続にしてみることが一つの改善対策になります。
また、SoftBank Airは同時接続台数も最大64台というスペックがあるので、PCとスマホとタブレットなど複数機器を同時につかっても速度を保ちやすいメリットもあります。
SoftBank Airはエリア確認が必須!公式サイトで必ずエリアマップをチェックしよう
エリアが外れると使い物にならないので、まずは自分の住所がSoftBank Airのエリア圏内かどうかを必ず確認が必要です。
エリア情報は、
右の「対応速度」というのはSoftBank Airがそのエリアで出せる最大速度。つまり、これらのエリアならSoftBank Airで最大261Mbpsの速度が出せるということです。私が使っているのも「261Mbps」のエリアです。
逆に言うと、このエリア情報に掲載されていないエリアは、速度レベルがダダ下がることが公式にも記載されています。
SoftBank Air提供エリアで、上記に記載のない地域は、下り最大175Mbps/165Mbps/112.5Mbps/110Mbpsを提供しております。
予め言っておくと、このエリアに載っていない市町村に住んでいる場合はSoftBank Airは諦めた方がいいです。
契約検討する際は、まず最初に下記の公式サイトで必ず自宅のエリアをチェックしておいてください。
参考記事SoftBank Airのエリアを確認する方法。自宅が対象エリア外の対策まで
関連記事【レビュー検証】SoftBank Airは速度が遅い?評判が割れる理由
ソフトバンクエアーの月額料金(購入/レンタル)
ソフトバンクAirの月額料金は、Airターミナルを「購入」するか「レンタル」するかで変わってきます。
現在行われている月額1000円割引/12ヶ月間のキャンペーンが”購入プラン限定”なので、基本的には購入してしまった方が金額的にはお得です。
(※キャンペーン終了時期は未定。早めに申し込みましょう)
購入した場合の利用料金
レンタルした場合の購入料金
レンタルした場合はキャンペーン割引が適用されない上、元の月額料金も購入プランより高いです。
購入プランは分割払いにすると36ヶ月分割になるのがネックですが、トータル料金でいうとお得になります。
※キャンペーンは予告なく終了する場合があります。現在の料金プラン詳細は公式サイトで必ずご確認ください
リンク
外にも持ち運んでネットしたいなら「どんなときもWiFi」|実際の速度や使い心地は?
家の中だけでなく外出先にも持ち運んでネットしたいなら、オススメは「
どんなときもWiFi
3日10GB制限もないので、出先のカフェでネットをしたり、出張や泊まりのお出かけの際に持っていけばどこでもネットが使えて超便利ですよ。
どんなときもWiFiの特徴をおさらいしておくと以下の通り。
知っておきたい特徴
- ポケット型WiFiでどこへでも持ち運び可能
- 3日10GB制限がなく、”高速で使い放題”
- 安定して下り20~40Mbpsほど出せる
- 誕生したばかりのWiFiなので、ブランド力や信頼性はまだない
どんなときもWiFiはスペック(速度や繋がりやすさ)自体はかなり良いです。
ただ、いかんせんまだ誕生したばかりの新人Wi-Fiなので、同じポケット型Wi-Fiの最大手「WiMAX」のような大手のブランド力・信頼感といった「実績」がまだないのが弱点と言えますね。
どんなときもWiFiの通信速度|動画もゲームも時間を気にせず遊び放題
どんなときもWiFi
実際に私の自宅で、朝から晩まで4時間帯で測ってみた結果がこちら。
<朝8時>
<昼12時>
<夕方17時>
<夜20時>
- 【朝8時】下り43.6Mbps/上り23.2Mbps/Ping31ms
- 【昼12時】下り29.6Mbps/上り14.7Mbps/Ping26ms
- 【夕方17時】下り40.9Mbps/上り20.7Mbps/Ping38ms
- 【夜20時】下り36.9Mbps/上り22.1Mbps/Ping36ms
ご覧の通り、下り30Mbps〜40Mbpsほどで推移しています。
速度テストの数値は日によっても変動するのですが、私の体感的にどんなときもWiFiは概ね下り20〜40Mbpsが安定して出せる印象ですね。
この程度の速度が出せれば、動画視聴はHD画質以上の高画質で視聴できますし、オンラインゲームも1日通して問題なくプレイできます。
しかも、どんなときもWiFiには3日10GB制限もないので、時間を気にせずに動画も見放題・ゲームもし放題です。
動画やゲームについては下記記事で詳しく検証しているので参考にしてください。
参考記事どんなときもWiFiでPS4やオンラインゲームは快適プレイできる?オンライン対戦で検証してみた
参考記事どんなときもWiFiでYouTube動画を快適に視聴できるか?【高画質で再生してみた】
ただし、どんなときもWiFiはSoftBank Airに比べると、
- 有線接続はできない
- 最大同時接続台数が5台
という弱みもあります。
同時接続台数が圧倒的に少なく、複数機器で同時にWi-Fiを使うと速度が下がったりしやすいので、動画やゲームをするときはスマホやタブレットなどは Wi-Fiから外すなどの手間が必要になるシーンもあるかもしれません。
リンク
どんなときもWiFi 公式サイト
速度について詳しい記事
どんなときもWiFiの月額料金プランは1つのみ
どんなときもWiFiは制限なしの使い放題なので、月額プランが1つだけです。シンプルで選ぶのに悩まないのが良いですね。
ただし、支払い方法を「クレジットカード払い」にするか「口座振替」にするかで月500円ほど料金が変わってきます。
クレジットカード払いは月額3480円
口座振替は月額3980円
ご覧の通り、クレジットカード払いの方が月々500円ほど安くなります。なので、とくに理由がなければクレジットカード払いの方がおすすめです。
クレジットカードを持っていないなどの事情がある人は、口座振替を選びましょう。クレジットカードがなくても契約できる点も、どんなときもWiFiの一つのメリットです。
※契約期間は2年
※初期手数料3000円が別途かかります
どんなときもWiFiの申し込みは基本的にネットの公式サイトから行います。
申し込み
どんなときもWiFi 公式サイト
申し込みは10分もあれば終わる程度で簡単ですが、手順を見ながら申し込みたい方は、下記記事に申し込み手順から配送・初期設定まで基本的なことを全てまとめましたので参照してください。
まとめ
今回は、光回線が引けないマンションやアパートでおすすめの工事不要なWi-Fiについて紹介しました。
SoftBank AirやどんなときもWiFiのようなモバイル回線を使ったWiFiは、エリアと通信環境によって速度や繋がりやすさが大きく変動するので、本当の速度や使い心地はその場所で使ってみないことにはわかりません。
この記事で書いたことも、あくまで私のエリアで私が使った感想なので、あくまで参考程度にしてください。
最後にもう一度、比較表を載せておきます。
※スマホは横スクロール可
ソフトバンクAir | どんなときもWiFi | |
工事 | 不要 | 不要 |
月額料金 | 購入3880円 レンタル5370円 |
2年間3480円 3年目〜3980円 |
通信量上限 | なし | なし |
速度制限 | 夜間に低下する場合があり | ほぼなし |
携帯性 | コンセント必要、外出先は不可 | バッテリー充電、外出先で可能 |
最大速度 | 350Mbps | 150Mbps |
実際の速度目安 | 8Mbps〜80Mbps | 10Mbps〜40Mbps |
有線接続 | できる | できない |
同時接続台数 | 64台 | 5台 |
契約期間 | 2年間 | 2年 |
スマホ割引 | ソフトバンク「おうち割」 ワイモバイル「光セット割」 |
なし |
公式サイト |
|
どんなときもWiFi |