スマートフォンには、アプリなどを動かすために必要な「OS」が搭載されています。iPhoneにはiOS、AndroidスマホはAndroid OSが搭載されています。
MVNOで販売されている様々なSIMフリーのAndroidスマホのスペックを見てみると、「Android 6.0」や「Android 5.1」「Android 4.4」といった具合に、端末によって横についている数字が違いますよね。
この数字は、OSのバージョンの違いが表されています。
当然ですがOSは、基本的には新しいほどよいものです。
となると、古いOSが搭載されているスマホは買わないほうが良い気がしてきますよね。
この記事では、格安スマホのOSの違いによる機能の差について詳しく解説します。
OSが古いスマホは買わないほうがいいのか、それとも問題なく使えるのか? この辺りの疑問にも答えたいと思います。
そもそもAndroidって何? iPhoneと何が違うの?
キャリアでずっとiPhoneを使っていて、格安スマホに乗り換える際にAndroidスマホにする方も多いでしょう。その場合、そもそも「Androidって何?」ということは最低限知っておくべきです。
iPhoneとAndroidといえば、パソコンでいう「Mac」と「Windows」みたいなもの。
iPhoneはApple社、AndroidはGoogle社です。要するに作っている会社が違うわけですね。
iPhoneには「iOS」というOSが搭載されています。一方Androidスマホには「Android OS」が搭載されています。
OSの違いは
- 「iOS」:iPhoneのOS。アップル社製。
- 「Android OS」:AndroidスマホのOS。Google社製
細かい部分は違うこともありますが、基本的にiOSでできるようなことはAndroid OSでもできますのでご安心ください。
Android OSとiOSの違いは色々ありますが、一番の違いはそのOSを使える機種の数でしょう。
iOSはAppleが自社販売しているiPhoneとiPadでしか使えないのに対し、Android OSは様々な会社のスマホやタブレットに搭載されています。
ソニーやサムスン、富士通、シャープ、ASUS、ファーウェイなど、たくさんの会社がAndroid OSを搭載したスマホを販売していますね。
搭載されている端末の種類が多いこともあって、iPhoneよりAndroidスマホの方が世界的には普及度が高いです。
これはAppleとGoogleの戦略の違いで、Appleは自社OSをよそには渡さずにブランド価値を守ろうとしているのに対し、GoogleはAndroid OSを世界中の企業に自由に提供して使ってもらうことで普及率を上げようとしているのです。
Androidのバージョン違いによる機能の差を解説!

photo credit: TechStage Google Nexus 6 _ 36 via photopin (license)
Android OSのバージョンの種類
現在販売されているAndroid OSを搭載したスマホには、基本的に3種類があります。
- 「Android 4.4」搭載のもの
- 「Android 5.0~5.1」搭載のもの
- 「Android 6.0」搭載のもの
4、5、6と数字が上がっていくにつれOSは新しくなっています。つまり機能もアップしているわけですね。
ちなみに2016年現在、最新のAndroid OSはAndroid 7.0系列です。ただし7.0はまだ搭載しているスマホは少なく、格安スマホに本格的に搭載されるのは2017年以降となるでしょう。
Android OSバージョンによる性能比較表
OS横の数字が大きくなるにつれ良くなっているのはわかっても、具体的にどう違うのかは数字だけではわかりません。
そこでAndroid 4.4と5.0~5.1、そして6.0による主な機能の差を表で表しました。それぞれ追加された機能を簡単にまとめています。こちらをご覧ください。
Android 4.4 | Android 5.1 | Android 6.0 |
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Android 4.4と5.0以降では、デザインが全く違います。
Android 5.0以降は「マテリアルデザイン」になったため、4.4までに比べてアイコンやメニュー等のデザインがシンプルになっています。
実はOSバージョンによる違いはそこまでない?
ただしデザインの変更以外は、実はそれほど4.4と5.0以降に違いがありません。
Android 6.0ではウイルスなどへの対策としてセキュリティが強化され、アプリの権限の開放について細かく設定できるようになりました。例えばスマホ内に保存されている連絡先情報をアプリが要求してきた時、アプリに情報を与えたくないなら拒否できる仕様です。
セキュリティが強化されたのは便利といえば便利ですが、5.1までと6.0の違いはその程度です。
Google Playストアにないような正体不明のアプリを何処かからダウンロードしてきて使うのでなければ、この権限設定機能がなかったところで問題が起こってしまうことはあまりないでしょう。
現在販売されているSIMフリースマホは、基本的にAndroid 4.4以上が搭載されています。4.4は2013年に登場した古いOSにはなりますが、とくに4.4だからといって使い勝手が悪いことはありません。
古いOSだとアプリが対応していないことがあるものの、Android 4.4なら対応していないアプリは今のところほとんどありません。
少なくともAndroid 4.4以上であれば、OSの差による影響はそれほどないと考えて良いでしょう。
Android 4.4以前のOSは推奨できない
ただしAndroid 4.4以前のOSになってくると対応していないアプリがある場合もあり、ちょっとおすすめはし難いです。
また、パフォーマンスがAndroid 4.4から向上されているので、言い換えれば4.4以前を使うと動作が遅い場面があることになりますね。
現在新品で販売されているスマホならほぼ確実にAndroid 4.4以上が搭載されているので大丈夫ですが、中古でスマホを買うときは、Android 4.4以上の端末を選んだ方が良いでしょう。
OSは後からアップデートが提供されることもある
iPhoneと違い、Androidスマホは最新のOSを常に使える端末というのはかなり限られています。しかし、iPhoneのように随時アップデートによってOSを新しくできる端末は色々あります。
実際にアップデートが配布されるまでには、そのOSが登場してから何ヶ月もかかることがほとんどですが、1~2世代新しいOSにまでアップデートできれば「型落ち」の端末を使用している時代遅れ感がだいぶ薄まります。
例えばZenfone 2 Laserは、当初はAndroid 5.0.2が搭載されていましたが、現在はアップデートでAndroid 6.0にバージョンを上げることができます。
OSのアップデートを将来的に行いたいなら、端末のOSアップデート実績があるメーカーのSIMフリースマホを購入しましょう。
アップデート方法は簡単です。アップデート開始に伴い更新プログラムがスマホでダウンロードできるようになるので、更新を適用するだけでOKです。
まとめ
格安スマホのAndroid OSは、Android 4.4以上が搭載されていれば、古いからといって使い勝手に大きく影響することはありません。
古いからといってマズいということはないので、端末を選ぶ際にはOSよりもそれ以外のスペックが自分に合っているかをチェックして見極めた方が良いですね。