auのサブブランドであり、通信速度が非常に速いことで人気のUQモバイル。私も現在、iPhone SEとセットで運用しています。
そんなUQモバイルには、「低速モード(節約モード)」という機能があります。
低速モードはアプリから任意で通信速度を低速(おしゃべり/ぴったりプランなら最大300kbps)に切り替えることができるもので、主に通信量の節約に役立たせる機能です。低速モード利用中は契約している高速通信の通信量が消費されません。
で、そう聞くと誰でも気になるのが、

低速モードで、動画観れる?
ってこと。
最初に言っておくと、WEBページを閲覧するくらいなら低速モードでもさほど問題ありません。広告や画像が多いページだと若干読み込みが遅くなる程度です。
問題なのは動画視聴。ぶっちゃけ、低速モードでそれなりに動画が観れるなら、ずっと低速モードにしておくことで通信量をめちゃくちゃ節約できますよね。
ということで、UQモバイルの低速モードで動画サービスがどれくらい快適に視聴できるか実際に調べてみました。
今回、検証してみた動画サービスは以下の4つ。
- Youtube
- Netflix
- Amazonプライムビデオ
- Hulu
いずれも超メジャー動画サービスなので、良い指標になると思います。
では、検証結果を見ていきましょう!
公式サイト
UQモバイル低速モードの実測はどのくらい?速度をスピードテストしてみた
まずは参考までに、節約モードの実測値をスピードテストしてみました。使用した端末はUQモバイルでセット購入可能なiPhone SEです。
低速時は上下最大300kbpsに制限される仕様ですが、実際にスピードテストをしてみてもぴったりの「290kbps」という結果が出ました。
比較的回線が混みやすい夜の時間帯でこの速度なので、UQモバイルの節約モードは概ね300kbpsとして把握しておいていいでしょう。
ちなみに参考までにですが、高速通信時の通信速度もテストしてみました。
混雑で速度が下がりやすい夜でも下り30Mbps近く、さすがはUQモバイルと言わざるを得ない結果が出ました。
これだけの速度が出れば、万が一低速モードでの動画視聴が微妙でも、高速に戻せばストレスなく観れます。



Youtubeで検証!画質を切り替えながらテストしてみた
まずは、おそらく最も利用者の多いYouTubeで徹底検証を行いました。
YouTubeは、再生時に回線速度に合わせて自動で最適画質が選ばれます。当然ながら、速度が低いほど画質も低く設定されます。
ですが、設定項目から任意で画質を自由に選択することもできます。
Youtubeの画質設定
- 144p
- 240p
- 360p
- 480p
- 720p
- 1080p
自動設定と手動設定で、それぞれ動画をスムーズに再生できるか試してみました。
自動設定では144~480p程度で再生された
UQモバイルの節約モードでYouTubeを自動設定で再生してみると、まず144p画質で再生されました。
再生までにかかった読み込み時間は5秒程度です。
144pの画質は正直お世辞にも綺麗とは言えず、かなりぼやけています。
音質もかなり低めで、何を喋っているのか聞き取りづらい場面もあり。満足度は低いです。
ただし動画によっては(試した限りでは、再生時間が1~2分程度の短い動画が中心)再生中にどんどん画質が上がっていき、最終的に480pにまで向上したものもありました。
画質が480pになると画面はスマホで見る分には十分綺麗、音も144pのときに比べるとクリアーに聞こえました。
手動で画質を変更する場合は360p程度がおすすめ
続いて、手動で画質を切り替えながらいくつかの動画を見てみましたが、画質は144pから360pまでなら、読み込み時間が短く(5~10秒程度)快適でした。
480pや720pの場合読み込み時間が15秒程度かかります。720pだと動画によっては再生スピードが読み込み速度を上回り、再生中に止まってしまうことが度々ありました。
また1080p、つまりフルHDの動画を読み込もうとしたら、3分以上読み込みを続けても動画が再生されず、やむを得ず検証は終了となりました。
YouTubeをUQモバイルの節約モードで見るなら基本的には自動設定、手動で切り替えるなら360p~480pくらいがおすすめですね。
Youtube検証結果まとめ
- 【144p〜360p】:読み込み5秒程度。画質・音質ともに良くないが視聴自体はイケる。
- 【480〜720p】:読み込み15秒程度。720pだと途中で再生ストップあり
- 【1080p(フルHD】:3分経っても読み込まず、実質不可
YouTubeの難点①:広告動画の読み込みが長い
YouTubeで厳しいと感じたのが、広告動画の存在です。
YouTubeで動画を見るともれなく広告動画もセットで再生されますが、広告動画の読み込みが長いケースがしばしば有りました。
数十秒の長い読み込み時間の後に高画質な広告が再生開始・即読み込みに追いついて停止!など、広告動画にはイライラさせられました。



画質が低めor自動設定なら、本編動画の再生さえ開始されればあとは安定して視聴できるので、広告動画の再生によるストレスは妥協するしかないでしょう。
YouTubeの難点②:サムネイル画像や動画説明欄の読み込みは遅い
YouTubeで動画を探す時、サムネイル画像(動画リストに表示される、本編の一部などが用いられた動画紹介画像)の読み込みは遅いです。
だいたい5~10秒待てば表示されますが、見たい動画を選ぶ時に1枚1枚表示されるのをじっくりと待ってはいられません。
UQモバイルの節約モードで動画を見る時は、文字だけで内容を大まかに判断して再生するようになりました。
また同様に表示されづらいのが、動画説明欄の文字情報です。
画像の通り、なぜか「インターネットに接続してください」と表示され、なかなか表示されません。「タップして再試行」をタップしても反応がない場合があります。
動画の再生そのものは十分快適なYouTubeですが、細かい部分は読み込みが長くストレスが溜まってしまいがちですね…。
Netflixで検証!高クオリティサービスもなんとか再生できた!
続いて、屈指の高クオリティ動画サービスであるNetflixで検証してみました。
Netflixには推奨されるインターネット接続速度がある
Netflixでは、動画視聴に推奨される通信速度が公式に記載されています。
ブロードバンド接続の最低速度 | 0.5Mbps |
ブロードバンド接続の推奨速度 | 1.5Mbps |
SD画質の推奨速度 | 3Mbps |
HD画質の推奨速度 | 5Mbps |
UHD画質の推奨速度 | 25Mbps |
以上の通りSD画質(YouTubeにおける480p)の再生には3Mbpsが必要です。最低速度でも0.5Mbpsと、UQモバイルの節約モード300kbpsよりもハードルが高い。
さてさて、UQモバイルの低速モードではNetflixは見れないのか?
実際に確かめてみると・・・
自動再生での読み込み時間は1分程度
まず設定において、モバイルデータ使用量は自動にしつつテストを行ってみました。
2時間の映画を再生しようとしたところ、大体1分ほどの長い読み込み時間を経て再生が開始されました。
画質はYouTubeにおける144p程度、音質も抑えめです。が、とりあえず途中で頻繁に止まってしまうようなこともなく、なんとか正常に再生できました。



データ使用量少・大での違いは感じられず、読み込みはどちらも1~2分
続いて設定画面から、データ使用量「少」や「大」に切り替えながら再生を試してみました。データ使用量を小にすれば、多少は読み込み速度など改善するかなーと思ったので。
結果、少でも大でも読み込み時間が1~2分程度、画質はYouTubeで言う144p程度で変わりませんでした。
回線速度が遅いと設定を変えてみたところで、あまり効果は出なかったようです。
Netflixは「一応見られる」
Netflixは、読み込み時間がかなり長いものの再生可能でした。
読み込みの長さゆえ快適とは言えませんが、見られることは間違いありません。契約しているパケットの消費を抑えながら動画を楽しみたい場合は節約モードを活用するのも良いでしょう。
Amazonプライムビデオは再生不可だった
続いてAmazonプライムビデオでのテスト結果ですが、結論から言っちゃうと再生は無理でした。
なおAmazonプライムビデオでは「HDRでは15Mbps以上の速度が必要」以外に明確な速度指定はありません。
読み込みが終わらず、再生は困難
Amazonプライムビデオは読み込み時間がとにかく長く、いつまで経っても映像が表示されませんでした。
2分、3分と待ってもまったく読み込みは終わらず、結局検証を断念しました。設定画面から画質を最も低い「中」にしても動画は再生できません。
一応、予告編は分数が短いためか再生画面まで表示されましたが、やはり途中で止まってしまい継続不可能でした。



Huluも残念ながら再生不可!
最後に、日本向けのバラエティ番組などの配信に強いHuluの検証結果です。
結論から言うと、Huluも再生は不可能でした。
Huluの推奨速度
HuluはNetflixと同様、公式に推奨速度が決められています。
必要な下り速度 | |
パソコン | 6Mbps |
スマートフォン、タブレット | 3Mbps |
テレビ、ゲーム機など | 6Mbps |
画質ごとの細かい指定などはありませんが、少なくとも3Mbps出せればOKだとわかります。
UQモバイルの節約モードは300kbpsなので、10分の1程度しか出ません。既に雲行きは怪しいですね。
読み込みが長く、再生中に動画が止まる
HuluはNetflixと同じく、1分程度の読み込みのあとに動画が再生されました。
しかし残念ながらブロックノイズがひどく画面が見づらい状態、さらには動画が途中で止まってしまいます。
何本か再生を試してみましたが、結局まともに再生できる動画は見つかりませんでした。
上記の画像のように、エラーメッセージが表示されます。
残念ながらHuluも、Amazonプライムビデオと同様再生できませんでした。
【まとめ】UQモバイル低速モードならYoutubeとNetflixなら観れる
今回の検証でわかったことは、UQモバイルの節約低速モードで動画を観るならYouTubeかNetflixが許容範囲ということです。画質や読み込み速度の点から「快適」とまではいかないものの、物理的に観れることは観れるというレベルです。
それでも、通信量を消費しないという低速モードのメリットと天秤にかければ妥協できるのではないでしょうか。
AmazonプライムビデオやHuluは再生自体が困難だったのでやめておきましょう。
また一応の確認ですが、今回の検証はあくまで「低速モード」での検証です。普通のUQモバイルの速度を持ってすれば普通に動画観れるので、低速で見れなければ高速に戻せばいいだけの話です。
UQモバイルの通常速度については下記記事などでもレビューを書いているので、ぜひ参考にしてください。
公式サイト

