ポケットWi-Fiはどこで契約するべき?ドコモとワイモバイルで実際に契約して比べてみた

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自宅や外出先でスマホの回線を使っていると、通信量が上限に達して速度制限にかかってしまうのが心配です。一度速度が制限されると、翌月まで低速でイライラさせられてしまいますよね。

ポケットWi-FiがあればポケットWi-Fiの回線を使えるので通信できる容量が増えたり、万が一スマホとポケットWi-Fiのどちらかが速度制限にかかってももう片方で補えたりするため便利です。

しかしながらポケットWi-Fiは、ドコモのモバイルルーター、WiMAX、ワイモバイルの「Pocket WiFi」など種類が多くてどれを選んでいいか迷ってしまうものですよね。そこで今回、私は実際にドコモとワイモバイルでポケットWi-Fi端末を契約してしばらく使ってみました。

どちらにもメリットはありますが、自宅でも屋外でもたくさんネットを使いたいなら選ぶべきなのは使い放題であるワイモバイルの「Pocket WiFi」です。

この記事では、スピードテストも含めてドコモとワイモバイルのポケットWi-Fiの比較レビューを行います。契約を検討している方は、参考にしてみてください。

公式サイト ワイモバイル

目次

ドコモとワイモバイル、モバイルルーター向けプランの違い

どちらも契約してみてまず印象に残ったのが、プラン内容の違いです。

ドコモのモバイルルーターとワイモバイルのモバイルルーターは、想定している使い方が異なっているように思えました。

ワイモバイルのPocket WiFiは家でも外でも使える「光回線代わり」のサービスで、ドコモのモバイルルーターは「スマホ回線の補助」的存在と感じられます。

ワイモバイルは、WiMAXのように使い放題(3日間10GBの制限はある)

ワイモバイルのPocket WiFiは、「アドバンスモード」の適用により基本的に使い放題です。

「直近3日間に10GB以上通信すると夜6時~深夜1時まで1Mbps程度に制限される」ことには注意が必要ですが、余裕があるので自宅で使う光回線代わりにもできると感じました。

一切通信制限にかからないギリギリの通信量は1日3.3GBとして、1ヶ月(30日)あれば99GBは通信できるでしょう。

ドコモのモバイルルーターはスマホと通信量を共有するしくみ

ドコモのモバイルルーターは、正直なところネットでも実社会でもあまり使っている人を見かけません。その理由は簡単でした。

ドコモのモバイルルーターは基本的にスマホで契約している5GBや20GBなどのプランにプラスしたり単体で5GBなどのプランを契約したりするもので、使い放題ではないのです。

ドコモのモバイルルーターは、固定回線代わりにはなりません。例えば「スマホのテザリングによるバッテリー消費を抑えるための補助」「有線LANでの接続」など、限られた用途に向いているサービスと言えるでしょう。

今回全て事前に調べたうえでショップで契約したのですが、店員の方に「契約はおすすめしない」とまではっきり言われました。

それぞれの月額料金を比較してみた

ドコモのモバイルルーターは20GB、ワイモバイルはアドバンスオプションを契約した使い放題の状態で月額料金を比較してみましょう。なお端末代については考慮しません。

まずドコモは以下のとおり。

ドコモ
データプラン 1200円
インターネット接続サービス 200円
ウルトラデータLパック 6000円
合計 7400円

以上、20GB使えて月額7400円です。

 

続いてワイモバイルは以下のとおり。

ワイモバイル
Pocket WiFiプラン2 3696円
アドバンスオプション 684円
合計 4380円

この通り、ドコモの方が使える通信量は少ない(ワイモバイルなら実質99GB高速通信できる)のに月額料金では3000円ほど高額となっています。

安さでも通信量でも、有利なのはワイモバイルでしょう。

スマホのプランに追加する「2台目プラス」の場合は既存のスマホプランに+1900円となりますが、それでも使える通信量を考慮するとお得とは言い難いですね。

 

N-01Jと603HWを実際に使いながら比較してみた

実際にドコモのN-01Jとワイモバイルの603HWを契約してしばらく使ってみたので、端末に関する感想を述べていきたいと思います。

個人的には、端末についてはややドコモのほうが良いと思いました。

本体はN-01Jがコンパクト、クレードルも付属する

N-01Jと603HWを並べてみました。

この通り、本体デザインはほとんど似通っていますね。どちらもコンパクトですが、一回りくらいN-01Jの方が小さい印象です。

 

厚みも同様に、N-01の方が薄いと感じます。

スペックを見てみても、N-01Jが13.6mmに対して603HWは15.5mmと2mm程度厚いですね。

 

続いてクレードル

自宅で使うに当たっての重要点ですが、N-01Jはクレードルが付属して有線LAN接続が可能なのに対し603HWはクレードルが存在自体せず有線LANでの接続はできません。

端末のサイズや機能性では、ドコモのほうが有利に感じられました。

 

最大速度ではN-01Jが有利(注意点あり)

N-01Jと603HWの速度における仕様を表にまとめました。

N-01J(ドコモ) 603HW(ワイモバイル)
下り最大速度 788Mbps 612Mbps
上り最大速度 50Mbps 37.5Mbps

この通り、端末スペックではドコモのN-01Jの方が有利となりました。

しかし実は、下り788Mbpsが出せるのは東名坂の一部のみです。つまり実際にこれだけの速度が出ることは、ないと考えたほうが良いでしょう。

603HWの最大612Mbpsについても同様で、一部エリアのみの提供です。実際のスピードテスト結果はこの後に解説するので、合わせてチェックしてみてくださいね。

バッテリー持ちはN-01Jの方が上だった

どちらも2ヶ月ほど使っていますが、バッテリー持ちについてはN-01Jの方が良かったです。

603HWは4~5時間程度使ったら容量が空になってしまうのですが、N-01Jは朝9時からずっと使い続けて夕方6時頃までは問題なく持ちます。

603HWをワイモバイルで契約するなら、合わせてモバイルバッテリーを持ち歩くのがおすすめですね。

 

通信速度を比較!ドコモとワイモバイルのモバイルルーターでスピードテストしてみた

ドコモのモバイルルーターは使い放題ではありません。そのため契約するなら、せめてスピードテストの結果がワイモバイルよりも良い必要があるでしょう。

それぞれ2.4GHz設定、ワイモバイルは使い放題のアドバンスモードに設定した状態で速度を1日かけて比較してみました。使った端末は、iPhone 8の1台です。

【朝】同程度、アップロード速度ではドコモが有利

まずは朝8時台、通勤時間帯のスピードテスト結果です。

(左がドコモ/右がワイモバイル)

この通り、ダウンロード速度はほぼ同じでした。アップロード速度については、ドコモの方が2倍以上高速な数値なのでより有利となっています。

とはいえ朝からSNSへ写真を投稿したりクラウドストレージにデータをアップロードしたりする人はそれほどいませんよね。

この時間帯におけるアップロード速度の差は、それほど重要とは言い難いでしょう。

朝は電車やバスの車内でスマホやタブレットを使う方も多いでしょう。朝については、ドコモもワイモバイルも同じくらい快適に使えます。

【昼】ワイモバイルの方が高速!格安SIMが混雑する時間帯でもワイモバイルのモバイルルーターならOK

お昼のスピードテスト結果はこちらです。

 

(左がドコモ/右がワイモバイル)

なんとドコモよりも、ワイモバイルのアドバンスモードのほうが下り速度が高速でした。

ドコモの下り9.98Mbpsも格安SIMなどに比べれば十分速めですが、お昼により快適に動画を見たりアプリをダウンロードしたりしたいなら、選ぶべきはワイモバイルでしょう。

上り速度にはそれほど差はありません。どちらも写真をSNSに投稿する程度なら問題ない高速です。

【夕方】ドコモの方が高速・とくに上り速度で強い

夕方は、ついにドコモの方が高速な結果となりました。結果をご覧ください。

 

(左がドコモ/右がワイモバイル)

下り速度の差は3.3Mbpsとそこまで大きくないものの、上り速度は4倍程度ドコモのほうが高速です。

上り1.94Mbpsでも写真のアップロードくらいは全く問題なくこなせますが、数値的にはドコモの方が有利です。

【夜】ドコモの方が高速だった

夜も夕方と同じくドコモのほうが速度は高速な結果となりました。こちらをご覧ください。

(左がドコモ/右がワイモバイル)

残念だったのは、夜の計測結果ではワイモバイルの上り速度が本来速度制限後のスピードである1Mbpsに満たなかったことです。

ドコモは上り・下りともに好調でしたが、ワイモバイルは少々速度が落ちてしまう結果となりました。

ただしワイモバイルは使い放題・ドコモはスマホと通信量を共有していることを考えると、それでもどちらかを選ぶならワイモバイルだと思います。

5GHz帯でも比較してみた

ドコモのN-01Jではクレードルに装着した状態のみ、ワイモバイルの603HWならいつでも5GHz帯に切り替えることができます。

5GHz帯だとより速度が出やすくなるということで、実際に試してみた結果がこちらです。

(左がドコモ/右がワイモバイル)

5GHz帯の場合もドコモの方が高速となりましたが、クレードルへの装着が必須なのは外出先で使う場合不便ですね。

手軽さを考慮するとワイモバイル、より速度そのものを重視するならドコモでの5GHz帯利用が良いでしょう。

 

スピードテスト総評:朝~昼はワイモバイル、夕方~夜はドコモが好調だった

仕事や学校から帰った夜を中心にモバイルルーターを使う場合は、ドコモの方が「速度では」有利ですね。

しかしドコモのモバイルルーターだと、前述の通り通信量にかなり厳しい制限があります。

ワイモバイルなら速度では負けるものの1日3.3GBは問題なく通信できるので、動画再生やアプリのダウンロードなどでバリバリ活用できます。

速度を考慮するだけでなく毎日活用することも考えるなら、選ぶべきはやはりワイモバイルと言えるでしょう。

まとめ

ワイモバイルのアドバンスモードなら、ドコモのモバイルルーター向けプランと違い通信量に上限がありません。

直近3日間につき10GBまでという高速通信の上限にさえ気をつければ、屋内や屋外のエリアで快適に使えますよ。

光回線代わりとしても役立つでしょう。

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この記事を書いた人

今まで利用してきた格安SIMは全15社。常に5枚ほどのSIMを運用中。SIMフリースマホも5〜10台保有。格安SIM・ガジェット系・Wi-Fi回線系の記事など書いています。

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