2016年の格安SIM業界における大きな転機と呼べそうなのが、「カウントフリー」と呼ばれる新サービスの誕生でした。
カウントフリーは、特定アプリやサービスの通信量がフリー(使い放題)になるという機能で、人気アプリやゲームをカウントフリーとして提供するMVNOが徐々に増えてきました。
おそらくこのカウントフリーは、2017年よりさらに続々と増えてくるでしょう。2016年の「かけ放題」に続く、格安SIMの新たな波だと思います。
そこで今回は、2016年12月時点ですでに開始されているカウントフリーサービスをいくつかまとめてみたいと思います。
LINE、Facebook、Twitter、インスタグラムがカウントフリーのLINEモバイル
LINEモバイルには2種類のプランがあり、「LINEフリープラン」はLINEのみ、「コミュニケーションプラン」は、LINE/Facebook/Twitter/インスタグラムの主要SNSが全てカウントフリー(使い放題)になります。
こちらはカウントフリーのオプション料は不要で、月額プランに含まれています。
LINEフリープラン
データSIM | データ+SMSSIM | 音声SIM | カウントフリー | |
1GBのみ | 500円 | 620円 | 1200円 | LINE |
コミュニケーションプラン
データ+SMSSIM | 音声SIM | カウントフリー | |
3GB | 1110円 | 1690円 | LINE インスタグラム |
5GB | 1640円 | 2220円 | |
7GB | 2300円 | 2880円 | |
10GB | 2640円 | 3220円 |
プラン2種類というシンプルなMVNOですが、目玉はやはりコミュニケーションプランです。
人気どころのSNSが全て通信量フリーとなり使い放題です。
基本的にはLTE通信なので速度も早く快適に使えますが、口コミによれば1日のうちにあまりに使いすぎると速度制限を食らってしまうこともあるそうです
カウントフリーにならないものもある
注意が必要なのは、アプリ内の全てがフリーになるわけではないということです。
- 外部リンクへの接続
- 有料スタンプ
- LINE MUSICやLINE LIVE
- ライブストリーミング動画
- ツムツムなどのゲーム
これらはカウントフリーにはなりませんので注意しましょう。
SNSは人によって使用時間が天と地ほど違いますが、中毒レベルの人はほんと中毒ですからね。これらが使い放題になるだけでLINEモバイル様様です。
BIGLOBE SIMのエンタメフリー・オプション
LINEモバイルに続いて、今最も盛り上がりを見せているのが、BIGLOBE SIMが新発表した「エンタメフリー・オプション」。
なんと月額480円で、
- YouTube
- Abema TV
- Googleplay music
- Apple music
の4サービスが全てカウントフリー、つまり使い放題になります。
YouTubeを100時間見てもタダ、Apple musicを1000時間聞いても通信量がかかりません。スゴいですよね。
個人的に最も注目はAbema TV。ご存知、サイバーエージェントが運営するネットテレビ局です。
コンテンツもなかなか評判がよく、無料なので気軽に見たいのですが、ストリーミング再生なので通信量がけっこう消費されることが難点です。ダラダラ見続けることは厳しい。
それがエンタメフリーオプションなら通信量の心配がないので、AbemaTVの番組も本当に見放題です。お金も通信量も一切気にする必要ありません(有料コンテンツは別の話)。
一つ注意が必要なのは、エンタメフリーオプションは6GBプランか12GBプランのみ付けられる有料オプションです。それ以外の少量プランにはつけられません。ちょっとケチ臭いですね。
公式サイトのアナウンスによれば、カウントフリーの対象サービスは今後も続々増える予定らしいなので、BIGLOBEの「エンタメフリー・オプション」が格安SIM界のカウントフリーサービスをリードする存在になるかもしれませんね。
カウントフリー対象が豊富なFREETEL
カウントフリー対象サービスが現時点で最も豊富なのがFREETEL(フリーテル)です。
FREETELはもともと、
- LINE
- ポケモンGO
- AppStore
の5サービスがカウントフリー対象でした。いち早くポケモンGOを使い放題にしたのはさすがでしたが、ポケモンGOブームが一瞬で終わってしまったので、使い所は主にLINEだけでした。
しかし、2016年12月20日より、定額3GB以上のプラン限定で、
- インスタグラム
- Messenger
の4アプリが新たにカウントフリーとして加わりました。LINEモバイルと並びましたね。
もちろんオプション料などはなく、全て無料で使い放題です。
ただしLINEモバイルと同じく、外部リンクや有料コンテンツなどはあくまでカウントフリー対象外なので注意しましょう。
普段SNSばかりに通信量を使っている人は、FREETELの3GBプランに乗り換えればSNS使い放題で月額1600円程度になるので超節約できますよ。
ポケモンGOやり放題!DTI SIMのノーカウント
FREETELに並び、どこより早くポケモンGOやり放題プランを提供したのがDTI SIMの「ノーカウント」です。これはカウントフリーというより、ポケモンGOの通信料金が1年間無料になるというプランですね。
ポケモンGOブームに火がついた時にいち早くベータ版の「ノーカウントβ」を提供開始したのですが、実はブームが終わった2016年12月時点でもまだベータ版のままです……。
公式サイトによると、2017年1月16日より正式に新規受付開始するそうですが、ポケモンGOブームが想像以上に一瞬で終わってしまったので後に引けなくなったんじゃ……と勘ぐってしまう今日この頃です。
まとめ
LINEモバイルを皮切りに、続々とカウントフリーサービスを始めるMVNOが増えてきています。
個人的に特に期待しているのはBIGLOBE SIMのエンタメフリーオプションで、SNSに限らずエンタメ系サービスがどんどんカウントフリーになるとSIM選びの基準にも大きな変化が現れそうです。
映像系サービスだとNetflixやHuluなんかも今後カウントフリーになれば、タブレットにBIGLOBE SIM入れて映画鑑賞用にしたいくらいです。
カウントフリーは2016年半ばに始まったばかり。2017年にどの程度進化を見せてくるか、今から楽しみでなりません。